「ストIIXは将棋に似てストIII3rdは麻雀に似ている」と直感したことがあって

匿名掲示板で「将棋も麻雀も対して知らないくせに偉そうに言わないほうが良いよ」などと否定されて、その時にはそのまま黙っておいたのですが、あらためて。

いちおう、将棋4級で麻雀九段でストIIX北米優勝、ストIII3rdクーペ出場くらいです。

ストIIXがなぜ将棋的なのかよりも、ストIII3rdがなぜ麻雀的なのかのほうが簡単です。

相手がボッ立ちしているところに技を当てに行くとブロッキングされる可能性が常にあります。それが麻雀で14牌からひとつ切る毎にロンされる可能性があるのととても似ていて、安牌切りというと離れたところで中パンチを空振るゲージ溜めくらいで、相手に技を当てに行く以上は常に成否が予ダメージか被ダメージになるところが麻雀的だと。

それと比べてストIIXはどうよ?ストIIXも究極的には昇竜拳がある以上普通に足払いとか当てていっても成否はあるんじゃないの?と極論を考えたことはあります。

だがしかし!

昇竜拳のコマンドは前、下、斜め前下とパンチ同時押しの最短3フレームで、ケンの上手い人はジリジリ歩いてきて相手の技に昇竜拳を合わせたりするのですが、しゃがみガードで待っている相手が相手の技に昇竜拳を合わせるには一度ガードを解く必要があって、入力も極めて難しく、しかもアニメーションのコマが少ないので画面を見てから入力を始めても間に合わないというような様々の人為的な条件が加味されると、ある程度は技が届くところでボタンを押せば確実にヒットまたはガードになり、それを巡る距離の取り合いが詰碁のようであり、連続ガードを利用した安定の削りで数ドットずつダメージを奪い合ってゆく様が将棋に近いかなと。

とはいえ、キャラの組み合わせとかもあるから、ガイル、ダルシム使いの世界観とザンギエフの世界観はまた違うもので「詰んでいる」という表現自体が将棋的なんだけど、ガイルザンギはほぼ詰んでいてガイルが将棋を始めるとザンギエフトゲゾーだらけのスーパーマリオで遊んでいる感じ。ダルシムザンギは開幕距離からのジャンプ攻撃と対空技の成否の駆け引きで成功率はダルシム圧倒有利だけどダメージはザンギエフ有利なので期待値にするとザンギが勝つこともあるけど、これもダルシムは考えるけどザンギエフパチスロ回している感じ。だと思います。はい。

まあ、将棋的とか麻雀的と例えてしまうのは将棋も麻雀も大して知らないというよりは、反対に将棋は手順の差があるけど麻雀は配牌とツモの運という誰もが持っているゲームに対する理解が飛び道具と対空で詰めていくストIIXとバクチブロッキングで試合がいきなりひっくり返るストIII3rdという対比に捉えていたので、決して分かりにくいたとえでは無いと思うんですけどね。そうじゃないケースとか、もう既にこのブログ相当マニア向けに書いてるしさ。

ストVがどうなのかは井上プロの解説をお待ちしています。

格闘ゲームのネット対戦はスーパーストIVで勿体無いと思ってやめた

俺はハイテクセガ難波アビオンでストリートファイターを遊ぶのが好きだった。

華やかな街の中のゲーセンで人だかりができてそこで勝つのは気持ちいい。

もちろん、そのために家庭用ゲーム機や田舎のゲーセンで練習に金を使った。

近年では家庭用ゲーム機とネット対戦の普及でゲーセンが下火になったり、そのため復活のためのコミュニティが頑張りだしたりしているが、俺はネット対戦はあまりしない。

最初に書いたように人だかりの中で勝ちたいのがひとつ。そのためには都会にゲーム機を置いて遊ぶための家賃をどうにかペイする必要があること。そして、負けたほうが払うルールのもとで強ければペイしなくても良いというルールが勝ち負けに重みを付けること。

それが家庭用ネット対戦だと、1プレイ100円換算で50プレイでソフト代、300プレイでゲーム機代、100プレイでアケコン代がペイできるわけだけど、スーパーストIVで俺は5プレイ目で10連勝した。その時点で相手が対戦のリクエストを送ってきていたが、勝ち逃げることにした。自分のほうが弱いなら1度対戦する毎に100円ペイバック換算で、ゲーム機台をペイした後は貯金換算とか50円ゲーセン、10円ゲーセン換算になる。しかし、自分のほうが強いと相手はペイしていないのに指導碁でもしているかのような感覚になる。

もともと俺は自分が勝てるゲームは100円ゲーセンでしかやらない。真剣にやっていたから、50円でジャンジャン入られて相手は500円しか使っていなくても、10連勝も真剣にやるとヘトヘトになる。やってられないといつからか思い始めたから。

もちろん、それは裏を返せば上手とやる時は料金の安いゲーセンの方がいい。かなり自己中な考え方かもだが、そうなるに至るまでいくら使ったかとか考えると、だんだん保身的になってきたんだよな。20代の頃は格闘ゲームを背負って立つくらいの勢いだったけど。

それで、ストIVのネット対戦をやめてから随分経ってアビオンでストIVの新しいバージョンで連勝していたヤンと対戦した。何キャラか試しながら連コイン1200円で勝った。俺が「格闘ゲームは結局運じゃないの」という話をしたのが広まって、じゃあやってみろ的な空気だったけど、何年も毎日そればっかやってる人が何年もブランクある上にそのキャラ相手するの初めてなのに負けてるわけだから、やっぱ運だと俺は思った。相手は肩落としていて話はしなかった。勝率92%は運じゃないという見方も分かるけど。俺が最後の試合でやったことソニックブームとサマーソルトとしゃがみ中パンチだけなんだよね。相手は色々やってたみたいだけど。

まあ、幹線道路脇やショッピングモール内のゲーセンでも開業資金は2000万円以上するらしいから、駅近繁華街のゲーセンで人混みの中で対戦したいって贅沢は下手をすると全国大会開催よりもお金のかかる夢で、ストリートファイターで100円玉何枚使ったかとか、吹けば飛ぶ。キャッチャーやカードゲームで回ってて、そういう人が鉄拳の立ち見客やってくれているという事情だからね。

そう考えるとやっぱネット対戦オンリーのゲームには魅力を感じないんですよ。

それよか、各所の大型ゲーセンのホームページから会社概要を見て社長の名前覚えてフェイスブックで家探すとか、ウメハラより大型ゲーセン経営者のほうが羨ましいかもだぜ。雇われ店長くらいで幅を効かせていた知り合いが田舎のゲーセンの経営改善を理由に左遷されてそれが嫌で辞めて自分の田舎に帰った話とかを聞いて、ゲーセン業界も大変だなと。

みんなでアケコン買ったカネを集めればゲーセン建つってことも覚えといて欲しい。

KOF'94餓狼チームでやっとこクリアした!

ストリートファイターIIの対戦は待ちハメ無しが議論されて当時のプレイヤーは聞いたことあったかもだけど、KOF'97くらいからゲーセンで対戦を始めたニューエイジカプエス2で何度かひどい目に合わされた。彼らは待つしハメる。

チーム戦で体力が引き継ぎ制であるがゆえ、2試合目以降は体力差が付いた状態で始まる。そうなると、負けた側は次のキャラが体力マックスで始まって相手は体力が減っているので、開幕からタイムオーバーまで待つだけでとりあえず敬遠して1キャラ減らすことが出来る。それにコンボゲージやキャラ相性を組み合わせて勝とうとしてくる。

KOF'94もその方法に則って、ブラジルチームのハイデルンとラスボスのルガールを倒すことが出来た。最初から最後まで待つってオモロイか?と思っていたが、負けるよりは勝つほうがオモロイ。テリーで減らしたハイデルン相手にアンディでひたすらガードしてクロスカッターでタイムオーバーまで削らせて体力勝ちして、ルガールもテリーで減らした体力をジョーでタイムオーバーまで守り、脱いだ後は一度均衡するもアンディで投げが一発通って、画面端々になると烈風拳を打ってきたので飛翔拳で相殺するとまた烈風拳に飛翔拳、烈風飛翔烈風飛翔と40秒くらいコマンドミス無く相殺したらタイムオーバー直前でゴッドプレスを出して飛翔拳に突っ込んでからカイザーウェーブを出してきてガードでタイムオーバー。クリア。

KOFのコンピュータはタイムが余っているときとタイムオーバー直前でロジックが違うところが面白い。

クリアしてみて「ああ、これだけのことだったのかも知れないな」と。

ストリートファイターIIの発売すぐから待ち戦略が強いのは常識だったけど、必殺技の削りが多く、歩き投げの間合いの広さや投げから投げハメに行ける攻めのシステムも強いからストリートファイターIIはそこそこバランスが取れていた。そこで出来上がった動きに乗っかるだけで深く考えずとも勝てることが多かったけど、負けた時にとにかく連コインで突っかかって冷静さを欠いていたこともあったっけな。

というか、ストリートファイターIIのコミュなら待ちハメはもちろんタイムオーバー狙いも「寒い」だった。強さを求めているようで実は人間関係に波風を立てない勝ちすぎず負けすぎずの馴れ合いであって、そこに属している以上は成長できない部分もあったんじゃないかなと。

そのへんはプレイヤーがそういう戦略を取るならKOF'96でガードクラッシュが付いてバグの取れたKOF'97で再び対戦が次の世代で盛り上がったように、プログラムに欠陥があるならメーカーがそれを直すまでその戦略で勝ち続けるタイプの人間がいても1年経てばまた関係性は変わっていったし、新作が出るのも毎年の楽しみだったな。


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