プロプレイヤーという詐欺

ゲームの世界にプロプレイヤーがいるという。
こないだのグランプリ仙台の賞金は3000ドルだったろうか。
プロとアマチュアの差は何かと問うた時、昔の答えはこうだ。
プロとアマの差は上手か下手かではない。
お金をもらっているか、そうでないかの差だ。
これは、英語の翻訳としては正しい。
しかし、お金をもらっていることと、それで生計が立つこと。
ようするに、ゲームやスポーツだけして暮せるかは、また違う。
米ドル20ドルで賞金獲得者、つまりプロだとするとid:karmenはプロだ。
しかし、20ドル獲得したあとアメリカの別の州に飛行機で皆移動する。
別のゲームの大会があるからだ。
当時のid:karmenはローン(割賦の借金)があり、日本の会社に籍を置き
会社から給料をもらわないと食事をどうしてよいかも分からなかった。
それでプロと言えるか。
腹いせに、これでもプロだと言って生きてきたが、プロとは縁遠い。
しかも、日本に帰ると、id:karmenのことなど、ほとんどの人は知らない。
その翌月のゲーム雑誌の巻頭特集は何故か国内の別のゲームで飾られ、
白黒のページの片隅に団体写真と、申し訳程度の匿名記事が載った。
雑誌の表紙は金地に黒印字の珍しいもので、
金メダルの代わりだと思い、しばらくそれを部屋に飾った。
部屋を掃除すると、出てきたストリートファイターの腕時計

針が止まっていて、この頃から、時間が動いていないような錯覚をする。
両国国技館伊集院光の実況が鳴り響く中、
ダルシムを使っていたid:karmenは折檻(つかんで殴る技)を決め、
会場の全員から罵声を浴びせられた。
リュウは飛び蹴りをガードさせて背負い投げ。
静まり返った会場の中で、何のために親に旅費をもらって東京に来たか
そんなことを考えていた。
もうすぐマジックギャザリング日本選手権の京都予選。
京都で白のデッキで騎士に天使。
それなら、インド人のダルシムで火を吐くのとはワケが違う。
もちろん、国技館リュウはたくさんいたし、優勝はサガットだった。
もう、何のためにやっているかといえば、少しは神や天皇のため。
大会の期日は近づいて、出るか出ないか、何をしたいか整理は着かない。
願わくば、時間を巻き戻して、国技館エドモンド本田を使いたい。
テレビで相撲を見て、千代の富士を見たい。
大会も無いのに、学校に行く前、会社に行く前に、
朝1時間早く起きて、リュウで昇竜券の練習をして、毎朝ベガを倒した。
会社を休んで、連絡もせず、コンビニで万引きをしないと飯が無いほど、
ラグナロクオンラインでキャラクターのレベルを上げた。
もう、やめたはず。
怒首領蜂の2週目は、まだクリアできない。
できないで、それでよくて、あきらめて、暮らしている。
それなのに、2週できないなんてカッコ悪いという誰かの嫌な文字が
ディスプレイに光る文字が、
ぶりかえす。
ぶりかえすから、時々、つらいんだ.
soredakeda


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