倫理という科目

高校の社会科に倫理という科目がある。
倫理は「リンリ」と読む。
「リンリ」とはどういう意味か、どんなことを勉強するか、
担任の先生などに問うと、哲学という言葉に置き換わったり、
あるいは、人間の生き方といった、易しい言葉が返ってくるだろう。
ここで、辞書を使う。
国語辞典で「倫理」と引かずに、
漢字字典で「倫」を引いてみよう。

◇漢字(倫)の意味◇
◇漢字

◇読み
おさむ,しな,たぐい,たぐひ,つぐ,つね,とし,とも,のり,ひと,ひとし,みち,もと,リン
◇中国語の読み
lún(ルゥン)
◇韓国語の読み
LYUN(リュン)
◇部首
人部
◇習う学年
小学校では習いません
◇漢字の意味
同列に並んだ仲間。
人間どうしのきちんと整理された関係。
すじみち。きちんと整った順序。

◇漢字の由来
二つ以上の文字を組み合わせて新しい文字を作り、べつの新しい意味を表し、さらに、今まで作られた文字の「意味」をあらわす部分と「音」を示す部分を組み合わせて作られた漢字の1つ。侖リンは「あつめるしるし+冊」の会意文字で、短冊タンザクの竹札を集めてきちんと整理するさまを示す。同類のものが順序よく並ぶの意を含む。倫は「人+音符侖」で、きちんと並んだ人間の間がらの意。

漢字は、ひと文字で、これだけの意味がある。
そのことを置き去りにして、国語辞典を引いても、
きっと、堂々巡りにはまってしまい、深い知識とならない。
倫理は、ソクラテスのような哲人を目指して学ぶ教科ではない。
哲人が社会の中でどのような境遇におちいったか、
そのまわりの人間模様をまじえて、哲学に触れる。
そういう教科だと、解しています。
id:karmenは授業が進むのが遅いと退屈して先のページを読む、
そういうタイプの学生で、いつしか、取りこぼしが多くなりました。
どんどん哲学を学び、ひと付き合いを避け、家族以外との交流は、
少なくなりました。
それが、外国語を学び、言葉の深い意味までわからないまま、
会話をしようとすると人付き合いは膨らんでいきます。
言わずとも、分かるような天気の話から、人の会話ははじまります。
耳になじみのある言葉を投げかけられると、そこが住処であり、
縄張りであり、安心感をおぼえる、それくらいのことでしょう。
聞き慣れない事を言われると、ざわつく。
大切な話に、知らない言葉があると、つまずく。
それを辛抱できるか、放っておけないか、そのくらいの違いが、
哲人とそう呼ばれない大勢の人との違いなのではないかと考えます。
倫理の入り口は哲人の話となっていますが、
授業が進むと、宗教、そして政治や法に関わる問題も扱います。
いつまでも、ギリシア時代の時代考証をしていると、
現在はどういう考え方で過ごせばいいのかの指標になりません。
そのあたりが、授業と学問の違いだと捉えています。

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