サマーウォーズみました

研究室で、となりに座っている学生のアバターが赤ブチのメガネ。
ゲーム会社で働いていた時のとなりの席が同じようなヤツで、
バクマンという漫画にも似たようなヤツが出てくる。
ああいうコンビは私服通勤のコンピュータ業界のTMなんだろうか。
(TM:トレードマーク、ようは会社のロゴのような目印)
なかなか就職が決まらない人は美容室で茶髪にして赤いメガネを、
そうすると面接で一発で決まるのかもしれないな、と、こういうの、
愚考というんだね、ふさわしいシチュエーションが見つかりにくい。
ゲーム会社なんてのは、業界全部を知っているわけではないけれど、
ほとんどは小さい会社で社員の定着率はもちろん、会社の寿命も、
短い。ファミ通読むとPSPのソフトで一番売れているのは50万本
らしいけれど、5000円で50万本だと25億円という売上げで、
すごい高給のクリエイターをのぞけば、月給15万のバイトが働く。
半年で作るなら月給15万を6倍して、ひとり90万を払う計算で、
7人雇うと630万円となる。
630万円で25億円返ってくると、いいなと、投資家が会社を、
買うわけで、それが1000本しか売れなかったら、当然やめる。
作ったゲームが1000本しか売れないと大方は首になるわけだ。
そして新しい会社が出来て、また前髪をたらした暗いのと、赤い
メガネの茶髪君がどこかに現れる。
1000本というのは店が品揃えのために買ってくれる最小の額で、
はじめから1000本で採算が合うように作っている会社もある。
作ったゲームが友達に自慢できないものでも、そういう職場で、
コツコツ働けるというのは幸せなんだろうなと最近は思います。


サマーウォーズの感想がなにも入っていないのは、映像に対して
言葉を投げかけて、それが映像の価値を損ねる事にならないよう、
読書感想文というのはありますが、そういう行為はつまらないし、
映像なら、アニメ雑誌にイラスト付きのファンレターが心地よい。
主人公とワビスケに過去の自分を重ねて二重に悪役にされたような、
複雑な心境になりましたが、前半は爆笑(自嘲的ではあるけれど)、
見ている途中で退屈してしまうということは、なかったと思います。


さいきんゲームとお金の話が多くなっていますが、ファミコン
カートリッジというものは1400種類ほど発売されております。
そのうちの300本以上を持っている、また、遊んだ事があるもの
ようするに借りたり無くしたりしたものも含めると、半数程度は、
本体にさして遊んで、親に甘えたり、砂糖水で暮らしたりしながら、
1000本近いゲームを遊んできました。そのなかで、たのしいと、
たのしかったと思うものを、人に勧めて「ひどくつまらない」とか、
「だまされた」などと返される。
とても腹立たしい体験をしています。
だから、作るのにどれくらいの人件費がかかっていて、値がいくら、
そういう主観に左右されない情報しか流す事が出来ない。
できても、なかなか、言って良かったとは、思えない。
ゲームは遊びであって、生活に余裕のある人しか楽しく遊べない。
思えば、ソフトの貸し借りをねだる人や、否定的な意見を持つ人は、
ようするに遊ぶ金のない、貧しい人だったんだろうなと、総括。
砂糖水を飲んでまでやることではないんです。


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