ボカロPlus

ボカロPlus vol.3 (ロマンアルバム)

ボカロPlus vol.3 (ロマンアルバム)

ボカロ曲制作にヤッキになってると古い連れから
「ボカロPもアイドルみたいなもんじゃないの?」と言われた。
どんな意味かと言うと、アイドルは可愛く撮るための制作班がいる。
ボカロPも若い人がボカロを欲しがるように作られた偶像じゃないかと。
そうかもしれない。
音楽雑誌は10代にしか売れないというが30過ぎても読みたくなる。
アニメは基本子供向けだが大人になっても見ている人も少しいて、
僕も良い歳してニコニコ動画のカラクリに絡めとられた子供なんかな。
誰でもプロデューサになれるとのうたい文句に釣られて、
もうボカロ関係の機材に10万円以上使ってる計算になってしまう。
初音ミクはそれだけで1万5千円のソフトで、冷静になると超高い。
その線を踏み越えると音楽製作用の機材はどれも結構なお値段。
誰でも作れるかもしれないが、10万だして1ヶ月自由の身だとか、
僕が初音ミクで作詞作曲まで辿り着くには5年かかってしまった。
その途中でピアノを練習してギターも練習して自分で歌ってみて、
さらに高価な伴奏用のソフトなどの機材を買い集めて、
「ここままじゃ引き下がれない」と会社も辞めてやっと1曲できた。
手際が悪いのでアレンジして伴奏をととのえると1ヶ月いるだろう。
作りはじめたせいで出来るようになったことは色々ある。
けれど、大好きだった音楽に対してシラケた目線になってはいないか。
誰かの音楽を聴いてもどんな楽器でどんなコードかそんなばかりだ。
コンビニで酒を買ってフルーツみたいで旨いなと思ったら、
「砂糖、香料、アルコール」と原材料に書いてあるなと読んでしまう。
そんな感覚だ。
だけどね、それで材料だけ分かれば同じものが作れると思うと甘い。
プロデューサーや作詞家や作曲家が偉かったり儲かったりしてて、
じゃあアイドルは誰でも選ばれればなれるかっていうと、
きっと選ばれても輝けなかったアイドル候補も色々いるんだと思う。
運も努力も天分もなにもかもあって、助けられてやっとアイドルなんだ。
アイドルもアイドルになるため、あり続けるために頑張ってんだよ。
きっとそうなんだろうって近頃じゃ思う。
アイドルとボカロPは、たとえ話じゃなくてやっぱり少し違うよ。


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