応用のためのデザイン

誰のためのデザイン?―認知科学者のデザイン原論 (新曜社認知科学選書)

誰のためのデザイン?―認知科学者のデザイン原論 (新曜社認知科学選書)

情報処理技術者1種試験はソフトウェア開発技術者という呼称を経て、
現在は応用情報技術者という呼称で基本情報技術者と線が引かれています。
計算機を計算のために使うプログラマから応用して計算機をどう使うか。
ちょうどiPodの日本版が出た頃、日本のソフトはまだまだで、
何がまだまだかと言うとデザインが何も考えられていないこと、
とくに芸術的な意味でのデザインでなくて工業デザインと呼ばれる、
モノを使うときに人が持っただけで使い方が分かるような示唆をする、
そういうデザインが足りていないと考えていました。
学歴のない僕がどうしてそういう最先端の分野を知ったかと言うと、
ファミコン好きが高じて任天堂の技術者とお話しする機会をもらい、
国際的に売れているファミコンの開発者からすると当たり前なんだけど、
国内需要だけで回っている日本の家電メーカーには革新的な知識だと。
これをパソコンのソフトの画面設計に活かせないかと考えました。
そのとき開発していたソフトの大半はグレーの画面にグレーのボタンで、
もっと色使いや枠やボタンの形にどんどん換えていきたいなと。
しかし「そんなこと説明書を読めば分かるから」と取り合ってくれない。
もうすぐ10年くらい経つことになります。
「誰のためのデザイン」は当時では貴重な工業デザインの話の本。
僕はコレを読んでサーモスタッドの仕組みを知りました。
新しいデザインを考えて製品を作るときには自分が目立った活躍をする、
もっと花形の仕事をイメージしていました。
しかしサーモスタッドは人知れず動き人々の生活を快適にしている。
工業デザインを勉強してもギターを持って歌うのは目立たないからです。
ギターを持っているということが音楽だとわからせる画面デザイン。