- 作者: 芦川進一
- 出版社/メーカー: 河合文化教育研究所
- 発売日: 2007/12
- メディア: 単行本
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国文学から読書をはじめたので、罪と罰を読んだキッカケは太宰治でした。
作中で太宰治は罪と罰の意味について対義語か類義語か悩みます。
しかし、この罪と罰という言い回しは聖書に登場する言葉なのです。
聖書にはすべてのことが書かれているといいます。
極論すると今日書いたブログの内容も聖書に書かれているか、
そんなことはないから、聖書にすべてのことは書かれていまい。
そういうことではないのです。
たとえばベストセラーのビジネス本「金持ち父さん貧乏父さん」も、
聖書の中に同じような話が出てきたりします。
人間界におけるやりとりの様々のパターンが織り込まれており、
また時代の変化に合わせた手紙の形での追記もたくさんなされています。
それで、罪と罰が聖書に書かれていてすごい発見だと喜びましたが、
それは「ぬか喜び」で検索してみると、とっくに本が出ている。
再発明や再発見に否定的な人も世の中にはいますが、
ではその人が図書館の本を全て読むのに一生を使ったとして、
何か人の役に立つことをするかと言うと、ただ読むだけで終わるでしょう。
聖書だけでも、全部読もうとすると骨が折れます。
全ての道はローマに通ずるといいますが、
あらゆる読書は聖書に通じているのではないかと、思ってみるのでした。