判定で銀のついでの話

STREET FIGHTER X 鉄拳(通常版)

STREET FIGHTER X 鉄拳(通常版)

(この日記は7月31日にフライングして書いています。)
ドラクエXの発売日、オリンピックも盛り上がってきた最中、
10年近く前にあった日米ストリートファイター戦の話を。
ちかごろのゲーム雑誌には闘劇やEVOの記事が載っていますが、
まだEVOを日本で知っている人も少なく、スポンサーもない頃、
ストリートファイターの遠征にアメリカまで行かないかと、
ゲーム雑誌のライターの筋からお誘いを受けました。
(8年前だったかな)
なぜ声がかかったかというと、ゲームの腕ともうひとつ、
パスポートを持っていて遠征費が自腹で払えるという、
普通のゲーマーにはハードルの高い2つ目の条件がクリア出来たから。
どちらかというと観光で、雑誌ライタの付き添いという感覚でした。
これがアメリカでも中南米の取材で観光名所でもないところに、
ストリートファイターの名人を取材に行くと言う事で税関というか、
テロと日付が近いもので入国管理にかなり手こずりました。
「何のためにネブラスカ州まで日本人が来るんだ?」ってね。
そして、いざ到着してみると日本人がゲームをしに来ていると言う事で、
現地のテレビ局が取材に来て、北米のゲーマーも飛行機で来ました。
何をしにきたかというと、EVOで日本人が北米チームを下して、
そのリベンジマッチで日本対アメリカ戦をネブラスカでやると。
これには面食らいました。
なぜなら、日本代表の選抜でなく、雑誌ライタと友人の旅で、
闘劇優勝者チームで3人はメンバーがいるものの5対5を挑まれ、
しかしノーとも言えない空気感で取り組みが行われてしまいました。
僕もその5人の中で中堅を守ることになりました。
中堅3勝2敗で何とか仕事はできたかなと思いましたが、
大将がまさかのドシロウトで5戦全敗。1勝くらいは欲しかった。
結果12対13でアメリカチームの勝ちとなり、報道されました。
このハプニングは日本ではアルカディアに結果のみ載ったものの、
報道の性質として求められていないものは小さく、
聞こえが良いのは大きく紙面作りがなされるということ。
北米では日本チームに北米チーム勝利で大きく取り上げられて、
僕は日本人は誰も知らないのに北米では有名という、
しかも鼻炎で鼻をいじっているところがテレビで映るという、
たいへん情けない映像とともに有名になってしまいました。
オリンピックで柔道や体操で判定が物言いでひっくり返る、
そういうことは地方のゲーム大会の撮影では日常茶飯事で、
みなさんが喜ぶ映像を撮るためにリテイクがされていたりと、
テレビや雑誌を信じている人には刺激の強すぎるネタがあります。
日米戦で大きく取り上げられたのはストIII3rdの5on5で、
カプコン VS SNK2の3on3も執り行なわれました。
これは日本チームが勝利したのですが、3本選手だったものが、
日本が勝つと5本選手だから、もう2試合するだとか、
3on3だけど決勝は代表者同士でもう一度やるとか、
何度も何度も通訳を通してわけのわからないことを言われました。
それで最後はお金を渡されて(100ドルほど)もう勘弁しろと。
味方も少ない海外で不用意な事だから皆あきらめて負けました。
本来なら優勝で1200ドルくらい賞金があるはずでした。
このようなやりとりで渡された100ドルなのですが、
100ドルでも賞金プレイヤーということで、
あだ名が「プロ」とされて一部の業界人から冷やかされています。
一部始終とまではいきませんが、以上が日米戦の現実であります。
関西人プロプレイヤーのsakoさんは応援してます、頑張って下さい。
オバマ大統領が当選するより何年か前の話です。
関係あるのかないのか、黒人プレイヤの優勝報道も最近は増えたとか。
話せる事は全て話しましたので、もう「プロ」なんていじめないでね。


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