面白さが分かるまで


スト4のガイルはスト2に比べたら相当に動作が遅くなったように感じる。
どのキャラクタも動かしていて気持ちよくないというのが最初の感想。
それなのに日本橋セガなんかに行くと、ずっと遊んでいる人がいる。
いちばん目立っているのはザンギエフで、なるほどザンギエフは強い。
技が少し変わった所があるので、それに合わせて戦い方も変わって、
ためしにそのザンギエフのとなりの席で真似るように遊ぶと面白い。


機械を長く使うと馴染むということを知っているだろうか。
金属でしっかりした作りの機械でも、長く使うと金属部品が少し変形する。
最初はカッチリな歯車の噛み合わせがだんだん滑らかになってきて、
油が馴染んで金属同士がこすれる嫌な音がしなくなり、動きも速くなる。
そういう機械の馴染み方にはピークがあって、過ぎると壊れて行く。


それでいくと、3DSでスト4を遊んでも機械のほうは何も馴染まない。
馴染んでいるのは間違いなく僕のほうだ。だんだん面白さが分かってくる。
はじめから面白いゲームというのはやがて飽きる。
色々買ってみて、遊ばずに放ってあったゲームが後から面白くなるもんだ。
スト2に慣れた体でスト4のキャラが上手く操れない歯がゆい気持ちから、
やさしい操作でキメ細かくなった絵を見るだけでもやってみようと始めて、
だんだん敵のコンピュータのパターンに合わせた遊び方も分かってくる。
HARDを選ぶと手応えが対戦の強いヤツと似ているコンピュータだ。
寝ていた頭が段々と冴えてくる感覚がわかる。


単に仕事が決まって収入が安定したからゲームを遊ぶ余裕ができたか。
ゲームにも長編シナリオもあれば刹那的な破壊を楽しむものもある。
ストリートファイターは短い時間で勝負が決まる部類だと見られる。
しかし遊んでいるヤツは実際にそうでもないんだ。
繰り返し遊んで、前より高いスコアが出たり倒せない相手に勝つ、
その自分の慣れや理解を「成長した」と捉えて楽しむものなんだ。