天使VSドラゴン


マジックギャザリングの話。このカード「太陽破の天使」は勝てたとしてもそんなゲームでいいの?という疑問を持つカード。




登場するとタップ状態のクリーチャーを全て破壊する。簡単に言うと「俺は天使で相手は全破壊」という話で、「恐怖」で死ぬとか「警戒」は死なないとか色々難癖をつけられてトーナメントシーンでは活躍しなかったのですが、それにはプレイヤー達の必死の抗議があったからだと思います。


極論すると「6マナ、このカードを唱えると勝つ」というようなカードがあったとして、それでも皆ゲームをするのかという問いに似ています。あくまで強くても何か召喚して攻撃して勝ちたいという考えはあるかもしれないから、このカードはクリーチャーの体裁を保っていると言えるでしょう。


トーナメントプレイヤは勝つのに必死ですが、両方が太陽破の天使デッキになるようなシーンが長続きするとは思えないのです(もしそうなると天使のにらみ合いになり、山札が切れるまで決着しないでしょう)


マジックギャザリングは20年目を迎えるそうですが、カードセットはインフレ的に強くなったり、何がしたいのか分からないほど難解になったり、原点回帰で再録カードばかり出たりしながら、段々バランスは各色均衡に近づいています。しかしこの天使はいかんだろ、持ってても使ったらつまらんだろと。


レアより上の神話レアが出た時もそういう懸念はありましたが、それでもトーナメントは人が集まって、最近は良く分からんな、そんな小遣いあればモンハンでも買えば良いのにと思う事もあります。


こういう蘊蓄を書いていると、読んだ人から質問を貰う事があります。俺で良ければ答えます。




Q : 「鉤爪のジィーリィーラン」で勝ちたいんですけれど、どうすればいいですか?


A : ジーリーランは大変に格好よいカードですが、トーナメントシーンではジーリーランを破壊カードから守り、なおかつ召喚したいドラゴンが先に手札に来たらどうするか、などの問題を抱えています。


ジーリーランが抱える矛盾はジーリーランを出してドラゴンを呼ぶのに2ターンと8マナがかかることです。ドラゴンは6マナですから、大抵の場合はドラゴンを召喚するほうが決着が早いです。


それでもジーリーランが好きなら、まずジーリーランとジーリーランが死んでも死者蘇生で墓地から戻したり、対抗呪文で破壊から守る方法が考えられます。その方向性で行くと「ガイアの祝福」で墓地からジーリーランを山札に戻すと、同時に墓地のドラゴンをデッキに戻せるので、見込みがあるのではないでしょうか。しかし「生ける屍」だとジーリーランと一緒にドラゴンも場に出るので、初期ライフ60くらいで始めないと相手が先に死んでしまいます。


ジーリーランはミラージュブロックのカードなので、1ターンでも早くジーリーランを場に出すにはエルフかダイアモンドでマナを加速するのが良いでしょう。黒を組み合わせる場合は「吸血の教示者」でジーリーランを探すのが良いでしょう。赤黒緑ならジャンドカラーで友好色になりますので、土地の配分が易しくなります。しかし、蘇生カードの扱いは慎重にしなくてはいけません。ドラゴンを蘇生すると勝てる局面でジーリーランを蘇生すると、それはデュエルの相手に失礼です。


ジーリーランの効果は攻撃でなくタップ能力であるので「クイリーオン・レインジャー」などで起こして1ターンに2度ジーリーランを起動出来ます。「若き群れのドラゴン」ならジーリーランで呼んでもドラゴントークンが場に残りますので、レンジャーと合わせるとまず4/4のドラゴン2体で攻撃して、次のターンには4/4のドラゴントークン2体とジーリーランの召喚を合わせて勝てる見込みがあります。


カードを知れば知るほどジーリーランを仲介せずにデッキからドラゴンを送り出す方法が見つかってくるはずです。ジーリーランはそのカードの絵と効果で、ドラゴンをどんどんと敵陣に送り込む姿を夢見て想像を膨らませるためのカードでは無いでしょうか。


使いたいカードがあって、そのために他のカードを知る事や、組み合わせを工夫する事はとてもゲームを面白くします。その過程でジーリーランがいつか要らなくなっても、初心として持っておく事はとても重要です。


くれぐれも「捕食者のドラゴン」を呼び出してせっかく呼んでくれたジーリーランを食べてしまう事の無いように遊んで下さい(笑)


質問をくれたみんなは天使よりドラゴンが好きなんだね。おかげで、随分と色々のカードを思い出して俺も楽しかったぜ。