カプコン VS SNK2をケン・キム・ザンギエフで遊んでいる、というと古い付き合いのゲーセン仲間(年的に先輩)から「それでいくら勝っても君のキャラじゃないやん」と言われる。俺のキャラってなんだろう。
知らぬ間に築いていた
自分らしさの「檻」のなかでもがいているなら
誰だってそう、僕だってそうなんだ
ミスチルの歌みたいですね。
自分のキャラと言っても陣取りゲームみたいなものだと思うんです。俺はこういうキャラだから、お前は被せるなっていう他者からの圧力があって、それと張り合うことで形成される自分というのがあって、若いほど年長者から形作られている。
だんだん年取ると自由になると思うんですけど、やっぱり「君のキャラ」てのは単に先輩からの圧力ですよね。跳ね返していいですよね。どんな仕返しがあるのか知りませんけど。
また別の筋からは「どうせ勝ってしまうと憎まれ役ならベガ・ギース・ルガールとか使えばいいのでは?」と来て、これは全員が古いゲームのボスキャラで構成されたチームです。そのほうが俺らしいし対戦ゲーマーの中での年長者らしいとも思えます。キャラの総合力もあります。
そのチームの懸念は、ギースとルガール共通の必殺技「烈風券」をブランカのローリングアタックでカウンターされてしまうので、人気キャラのブランカが弱点というところが脆く、裏を返せばテリー、庵、ロック、ギース、ルガールの必殺技を全部カウンター出来るからブランカが人気とも取れます。
カプエス2のプレイヤーの多くは自分の好きなキャラを入れても、3キャラ使いこなせるわけではないので、残りの2キャラは相手に有利なキャラを取るという考え方があるようです。
他にもケン・キム・ザンギエフはストリートファイターの持ちキャラをガイルからケンに変えたこと(ガイルは煮詰まってきた)ZERO3はザンギエフに(ナッシュは煮詰まったというより行き詰まった)そしてSNKから誰か入れるとして、ケンとザンギエフと絵を並べても違和感が無く個性の違うキャラとしてキムを新しく始めたのです。みなゲーマーには人気のキャラなので「知らない技を出されて負ける興醒め感」を相手が持たずに対戦出来るだろうと言う狙いもあります。日米、韓、露という国籍も意識しています。(ケンは日本生まれでアメリカに帰化している)
普段言葉にはしないですけど、それくらいのことは考えているんです。
そこで「らしくない」とか「負けて欲しい」と年長者から来られると精神的に苦しいです。ストIII3rdのときなんて春麗とケンを使っているのに、ユリアンや豪鬼というボスキャラと同列の悪役にされた経験もあります。勝つと叩かれる。だからといって負けろというのかという喧嘩になっています。
カプエス2はいちばん使い込んだのはガイル次点がサガットでそこから3人目はキレイにハマるキャラを見つけられませんでした。ガイルで3人倒してしまうこともあれば、相手がバルログで3人負けてしまうことなんかもありました。キャラが多いので1年くらいやりこんでも全体像は見えませんでした。
全国大会の決勝トーナメントでオオヌキ氏が前転キャンセルというバグ技を使って勝ってしまいました。オオヌキ氏をはじめ東京の有名プレイヤーはカプコンの開発部からゲームバランス調整の名目で雇われて発売前からゲームをしていました。そして強力なバグ技があることを知りながら、自身が大会で危なくなった時に使うために黙認して発売を迎えたという経緯があります。ハッキリ言って卑劣だと思います。
その大会後はゲームセンターは前転キャンセルのオンパレードで対戦バランスは崩壊し、熱心だったプレイヤーは腐心して、反対にそのバグ技ばかりで勝って楽しそうに遊ぶ集団も現れました。最低のゲームだとレッテルを貼られました。
それでも、カプコンとSNKのキャラ両方で対戦出来るというのは僕の夢です。子供のような夢だと思われるかも知れませんが、好きなゲームです。ゲームセンターでもう台が回っていなくても、コンピュータ対戦くらいなら火を入れて遊べるなと最近になってまたやりだしたことなのです。
そんなこんなのケン・キム・ザンギエフなのです。ほんの遊びですよ。