昇竜拳はイリーガル


ストリートファイターZERO3が流行っていた頃に格闘ゲームについて言論でどうにかしようとする人が何人かいました。そういう人はほとんどゲーセンに呼び出され公開処刑されていった歴史があるのですが、対戦が弱いからと言って言っている事が間違っているともいえないと考えています。何故なら、ゲームは論理の正しさより操作の正確さを競うものですし、体験的に分かっていて勝っている人でも自分が何をして勝っているか言葉にして説明出来ないこともあるからです。


昇竜拳はイリーガルだ」という主張をした人がいます。何に対しても無敵である技は格闘ゲームのたくさんの技を台無しにしてしまうという意味でしょう。イリーガルと横文字でいうと難しいですが、意味は違法行為つまり反則ということです。


今日はキャミィで19連勝。


キャミィにもキャノンスパイクという昇竜拳を足技で体現したような無敵技があります。昇竜拳はガードされると大きなスキができますが、キャミィのキャノンスパイクはガードされてもバック宙返りで距離を離すためにスキに反撃を受けにくくなっています。公式大会でベスト8に3人残ったKブラサガキャミィは大阪梅田モンテカルロのゲーマー達が辿り着いたひとつの結論で、1年ではどの組み合わせがいちばん優勝に近いか分からなかったのですが、使いやすいブランカの他には最後に昇竜拳で何とか出来るという点からリュウサガットキャミィなどが候補に挙がり、キャノンスパイクのスキの少なさからキャミィを選んだプレイヤーが結果を残しました。


今になってからですが、全キャラまんべんなく散らばっていると、たとえばリョウ・サカザキのしゃがみ強キックはキャノンスパイクに勝つとか、トリビア的な知識の積み重ねでキャミィのランクはそこまで高くないのかなと考えています。それでも対戦でキャミィが結果を残すのは、相手が何を狙っていても、キャノンスパイクを頭の片隅に入れておかないと攻守がすぐに反転して、キャミィの攻めが続くという点が原因でしょう。昇竜拳はイリーガルなのです。


コンピュータ戦でも自分から動かずにキャノンスパイクでの反撃を中心に戦う事で記録を伸ばしていますが、それはキャミィに限った話でなく、無敵技を持っているキャラやブロッキングのPグルーブ全員に共通して言える事になります。



ギースは16連勝。これはもっと伸ばしたい。ギースで40勝という新しい目標が見えてきた。他のキャラだとそこまでやる気が起きないが、ギースは好きだな。やる気が起きる。


先の昇竜拳の話、キャミィを採択した理由にキャノンスパイクをガードされたときリスクが小さいという点に東京の超有名プレーヤーから意見をもらいました。「結局はガードされてるって事なんだよ」との言を別のプレイヤーが補足「ガードされていると言う時点で選択は失敗であり、失敗のリスクを低減する事が主軸となっている」というのが論旨。ガードクラッシュと言うシステムのせいでぼやけているが、ガードには投げか削りが正解であり、成功のリターンを高めるより失敗のリスクを減らす事が主眼になっている事が他のプレイヤーと違う所。合理的で真似する人が増えるのもそのへんが原因。勝つためにはどこかで成功のリターンを得ているはずで、そちらのほうを論理的に煮詰めた方が成果が出るのではなかろうかと。補足長いよ。


しかしもうひとつ「ネットの言論は負け犬のブランケットであり、勝っている人が言論で前に出てはいけない」という筋もあって、まあ、このへんは意識して自粛します。ついついね、言葉にしちゃうんですよ。



ギースは順調に伸びて34連勝。ギースの性能を活かし切っている人って見た事が無いけれど、強キックが長くて速くてダメージも大きいので何となくで勝ってしまう。サガットの陰に隠れた強キャラだよな。楽しい。


「お前が40連勝したら対戦相手は4000円払ってるって覚えとけよ」と釘を刺される。それは金銭的問題なんだけど、ちょっと角度を変えて「普通はゲーセンに行ってコインを入れても1回も勝てない」というのがゲーマー的普通ではなく常識人の普通だと考えるようになった。俺は将棋を4級までやっていて、1級の相手にはまず勝てない。しかしその4級に上がる前の腕前で小学校の同級生には負け無しだったことから裏返して考えると、ゲームで遊ぶのにはルールを覚える必要があるし、丁度いい相手を見つけて基本からステップアップ出来る機会に巡り会える人間の方が珍しい方なんだと分かるようになった。俺は祖父母同居でお爺ちゃんと将棋ができた。しかし核家族だと教えてもらえる事は少ないわけで、伝統的ゲームですらその存続を危ぶまれるような状況なのだと。


そのうち囲碁を覚えて趣味を増やそうと時々思い出す。俺の住む町には囲碁サロンがある。人が入っているのは見た事がないけれどね。大阪の商店街をぶらついたとき将棋サロンに人が入っていて「あんなところで指せたらな」と思った事も思い出す。覚えて始めるということって敷居が高いのよな。その点ではコンピューターゲームは入り口が広いんじゃないかとは思うけれど、やっぱり任天堂製品とかのほうがいいのかもしらん。姪っ子には3DSマリオテニスをプレゼントしたことがあって、しかし初級のキノコカップでも1勝を上げる事ができないのを近くで見ていた。捨てずに遊び続けてくれれば、学年が上がったら1勝くらいはできるようになるだろうと期待している。負けても面白そうに遊んでいるから。


少し書き足すつもりが無駄に長くなってしまいました。


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