戦闘に着手


戦闘を作り始めました。戦闘のルール自体はノベルゲームで予習しているせいもあって、すぐできます。問題はモンスターの物量。何種類くらい用意すればおなかいっぱい遊べるんでしょう。


俺はファミコンソフトを300本くらい持っているのだけれど、ドラゴンクエストファイナルファンタジーが何故か全部揃っていない。借りパクされたんだよね。向こうは「いっぱい持ってるんだから少しくらいいい」と勝手に思っているようです。しかし、そこを借りパクされず飽きるほどやったら将来の夢がゲームクリエイターなんてことにはならなかったかもしれない。クリアするまではやったんですけどね。飽きるまで、というと例えばある友人はドラクエIIIを仲間をひとりも入れず勇者ひとりで全部クリアするまでやる、というふうに遊んだらしいです。


そう言っておいて、今からドラクエをリバイバルで遊んだりすると20分も持たずに飽きるんですけど、子供の頃の自分に飽きるまで遊ばせてやりたい。借りパクは返してあげたいし親に取り上げられたのも返してあげたい。リバイバルでなくファミコンドラクエIIIを気が済むまでさせてあげたい。


「いっぱい持っているから少しくらいいい」の全く逆で「少しも逃さないからいっぱい持っている」であって、俺は自分が欲しいモノを自分で騙して済ませるのが大嫌いだ。いまドラクエIIIファミコンでやろうとするとバッテリーバックアップの電池が切れているので面倒な事に鳴る。しかしだからといって放っておくと精神の満たされない部分が歪んでどんな暴走をするか分からない。取り返す。絶対に取り返す。


いじめっこに借りパクされてしまった自分が弱くて情けないのだ。


小学校の頃同級生をケンカで殴って担任の先生は言った「人を殴るような事をしないのがあなたの良い所と思っていたのに」それを聞いて俺は「そんなことしか俺の良い所は無いのか」と自信喪失してテストでどれだけ100点を取っても満たされなかったのを覚えている。2番目のヤツも100点を取った時に俺は200点満点にしてくれたらもっと点数を取ってやるのにな、と思っていた。許せない。そんなところしか良い所が無いなんて。


借りパクをするようなヤツは殴ってでも取り返す方が良い所があるのだ。俺は先生にだまされてきたのだ。殴らないなんてのは弱いだけだ。


俺が20代でいちばん親しかった友人は結婚する前「子供が出来たら小学校なんて絶対に行かせたくない」と話していた。お金持ちの家の子で学校では悲惨な生活を強いられていたらしい。言いたい事はわかる。そいつの子供はそろそろ小学校の年頃じゃないかな。今はどうしているのか。


とにかく、俺は子供の頃に借りパクをしたやつを今からでも見つけて気が済むまで殴ってやりたい。担任の先生も殴りたい。良い所なんて無くていいからドラクエを返して欲しい。


ドラクエの戦闘がどうとか、関係なくなってきたけど、当時の小学校では俺が他の生徒を殴ったということだけが取り沙汰され、何故そうなったのかは追求されず、しかるべくして小学生の間では殴らなかったら何をやっても良しという風潮になってしまった。それから俺は中学から私学に進んだので関係性は薄くなったが、同窓会などあっても大半は中学まで同じ学校なので疎外感もあって小学校の同級生で付き合いのあるヤツはひとりもいない。


俺は腹が立つとブレーキが効かないタイプで、それは普段怒っても抑えようとしているから、何かの引き金で怒ると溜めている分が全部同じ矛先に向けてしまうところがある。ドラクエだけが何かの引き金ではないし、小学校の同級生が犯した罪もそこまで大きくないのかもしらんが、誰にどんな風に怒れば事態が解決するかと言うと警察のねずみ取りの如く軽犯罪を片っ端から捕まえて、見せしめをして他を牽制するしか方法が無い。


ドラクエの借りパクはいつまでも覚えている印象的な出来事だ。(借りパクとは「貸して」と言って借りたものをパクる、パクるとは盗んで自分のモノにしてしまう意味)先生に殴ってはいけないと言われた事も高校くらいまで固く守ってケンカしても殴られっぱなしと言う事もあった。


ドラクエを作る事で癒される気持ちもある。当時のドラクエは玩具問屋が小売店に卸す時に抱き合わせのカセットをたくさん付けて10本くらいカセットを買わないとドラクエを売ってもらえないという横暴が行われていた。今はソニーがプレステで量販店への販売ルートを確立しているが、卸問屋制だった頃は当たりの玩具は誰でも持てるものではなかった。同級生でドラクエが買えたのは俺だけだった。俺から取り上げたいという個人的ないじめでなく、俺しか持っていないしお金があっても買えないから俺の所に貸して欲しいと懇願し、そして持ってしまうと面白いから返せなくなったというのが相手の事情だろう。だからといって許しはしないが。


玩具問屋は俺が制裁をするまでもなくネット販売やトイザラスのような量販店に苦しめられてはいるだろう。担任は同級生はどうだろう。今どんな暮らしをしているのか。俺の事など忘れているだろうか。覚えてもいない相手に報復も何も虚しい。忘れるべく他の気晴らしをすると心の中心がどんどん荒ぶ。何か代わりになるもので満たしてやる事はできないかと。


そう、それで自分で世界にひとつしかない自分用のドラクエを作っているのだ。自分のためだ。将来的に売って儲けるとしてもそれは副産物で、自分で自分のためにドラクエを作ってやることで救われる気持ちがあるのだ。


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