勝利した


俺がストリートファイターに悩んだのは、いくら勝っても相手が負けを認めないということだ。ダルシムで勝つと「手足が伸びるのはずるい」ガイルで勝つと「そんなん誰でも出来る」ザンギエフで勝つと「結局スクリューハメやん」リュウで勝つと「昇竜拳は無敵なんてズルい」などなど、いくら勝ってもゲーセンで「参りました」とは言って来ない。


ストIIの頃は流行っていたものだから連勝でもすると自然に人が集まってチヤホヤされたもので、それが忘れられずゲーセンに通った。しかし、今時もまだストリートファイターを遊んでいるようなのは居残り組のウジ虫君ばかりで、とっくに負けていてもそれを認められず、やっつけてもやっつけても言い訳ばかりでこちらが腹立つばかりだ。


そして、こちらも勝ったのに腹の虫がおさまらないまま鍛錬を重ねて、ブームは終わり店は閉まり、まだ続けている人を見つけては戦った。そしていっときはゲームから離れインターネットでブログを書き続けた。


昨日のキャラ差論を読んだ人から「ようするに、とっくに勝ってるんだよね」と言われる。俺がイライラした顔で家でゲームの練習をしてゲームセンターに通うものだから、いつまでも勝てないと思っている人はいたようだ。「勝ってるよ」「じゃあなんで怒ってるの?」という話に「相手の言い訳がみっともない」という答えが導き出された。


ガイルがズルイなら、相手もガイルを取って勝負すれば良い。春麗がズルイなら相手も春麗を取って勝負すれば良い。それで俺が勝っているのだから、これはもう俺がどうしたらという問題でなく、相手が負けを認めるべきだし、そういう状況まで来ていると言う事をゲームセンターの外まで充分に広報したのだ。


ここまで話がこじれた原因に、ゲームセンターやパチンコ屋というのは在日韓国人が非常に多いと言う問題もあって、ゲーメストという雑誌は朝鮮向けの機関誌で、その優勝の顔写真が韓国人でなく日本人になると言うのは在日さんにとって大変なことだというのがある。何故俺が勝っても写真が小さくしか載らないのか、というようなことは後々に分かった。俺はゲーセンで知り合った人はみんな友達だと思っていたし、日韓問題も知らないで平和だと思っていたのだけれど、実情は大きく違うらしい。


思えばストIIのころテレビで取り上げられたホソカワさんは頬骨が出っ張っていた。また、ストIIダッシュの大会を衛星放送で流された事があったが、あのときはベガでサイコクラッシャーから投げハメをしたひとが優勝で会場は静まり返り、そのへんでもう民意としてのストリートファイターは「結局ボスが強いよね」で終わっていたのだ。


それでも、やめられない、忘れられない、また波動拳昇竜拳を出して遊びたいと時々は思う。それだけ中学の頃に固まった好みと言うのは歳を取っても趣味に影響するものなんだろう。だから、これからもゲーセンに行く事はあるかもしれないし、その時は300円くらいはたぶん遊ぶんだろうと思う。昔みたく両替して丸一日対戦に明け暮れると言う事はもう無いだろうし、普段ちょっと遊びたいと思ったらプレステで充分だし、キッパリやめる宣言はしないものの、自然と離れて行くものでいいかな。昔取った杵柄ですよ。


そして、相手が何と言おうと、俺は大会で勝ったんだし、ゲームセンターでも連勝したし、ブームも全国大会もとっくに終わった事なんだと気持ちを新たにしました。後から勝手に集まって大会じゃ優勝じゃとネットで放送していても知った事ではないんですよ。そんなのは誰も見てないんですよ。