逆説のダイアグラム


ストIIと言っても初代ストIIからストIIXにハイパーまで色々あるが、初代ストIIのダイアグラムはガイルが最強でリュウが最下位だったと覚えている。ストIIがどうであったか今から論じても遅いとは思うが、攻略という名目で進められるのはコンピュータ戦くらいで、対戦だと相手の攻略を読む事で対策が分かる部分もあり、攻略それ自体が逆説になっている場合がある。


ガイルがソニックブームを放ってから相手がジャンプすると、サマーソルトキックの用意が無いので対処法が色々ある。

・こちらもジャンプしてジャンプキック(またはチョップ)
・ラウンドハウス(上段回し蹴り)
・踏み込んでスラストキック(チアリーダーのような蹴り上げ。タメ放棄)
・リフトアッパー(しゃがみアッパー、潰されてもタメ継続)
・下がって中足払い(大でも可。落とすわけでなく着地の隙に入れる)
・最悪の場合はガードする

というように、ソニック後の距離や体力差で技を選んで、ガイルのほうが色々の手があるように見えるのでガイル有利とされるが、ソニックにドンピシャで飛ばれると最悪の場合ガードしか無い。そしてガードした場合相手がガチだと投げハメされる。即ち負け確。


技を当てている回数からいうとガイルが多いので有利に思えるが、対空技のダメージで奪える体力は1割程度なので、相手は投げハメで勝つために10回のバクチジャンプを試す事が出来る。決まれば勝ち。そして、そう割り切るとけっこうつまらない。


そこまで分かるとガイルもガイルでソニックブームを読まれないように撃つのは困難なので、ソニックブームを自分からは全く打たない(飛び道具には相殺)中足払いも振らないで頑にガードして相手の歩き投げに対してはギリギリの駆け引きになるがしゃがみジャブからソニック中足払いのコンボで返す。


それに対する逆説は歩き昇竜になる。ここまで来ると馬鹿らしい。


前の段階まで攻略を戻すとガイルは読まれないようにソニックブームを撃ちはじめる。相手にするとソニックブームを読んで飛ぶということになる。相手の読みが外れるとサマーソルトキックで2割の体力を奪われるので、バクチジャンプは5回しか試せない。しかし、ソニックブームを見た瞬間に飛べる人間はかなり確実にガイルを倒す事が出来る。素人にはガイル有利だが達人にはガイル不利なのだ。では達人がガイルを使うとどうなのか。つまらない。


実はつまらないのは随分前から分かっていたんだけど、敢えて目をそらしてそれ以外の部分を掘り下げたのが今の格闘ゲームなんだよね。投げハメで終わるならグラップディフェンスが付いたわけだしさ。でも、分かったのは対戦攻略ってのは常に逆説がつきまとう。立場をひっくり返すことを自分でやってみないで考えないでどっちが有利ってのは何も生まない。


しかし全キャラ使えてもトーナメントで優勝するにはキャラをひとつに決めてくじ運や勝負中の運にも味方されて初めて成し遂げれることなんだよね。対戦を極めても優勝出来るかどうかは運が絡むけれども、優勝するために全キャラ極める必要があるかというと、必要なく優勝する可能性もあるわけ。


そのへんだろうな。俺はストIIのコミュだと博士キャラなんだけど、ストIII3rdのコミュだといい加減なオッサンなんだよ。でも優勝した事あるのはストIIでなくストIII3rdなんだよな。皮肉と言うか。春麗ダイアグラム1位ってアルカディアに書かれただけで名前とか出なかったんですけど。


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