香山リカの「ほどほど論のススメ」を読んで

デジタル式に1か0か白黒ハッキリさせたがる世の中ですが「ほどほど」が丁度いいという事もあるという精神科医香山リカ先生の2年前の連載バックナンバーを読みました。癒されました。


しかし俺はコンピュータ技師なので、コンピュータには0か1の判断しかできないということは認められません。0か1は1バイトですが、32ビット整数では2147483647から-2147483648までの値を大小比較できるのです。もちろん大小比較は1バイトの0か1に収束して大きいほうが良いというのが現在の価値観でしょう。将棋であれば盤面を関数で評価して評価値が大きいほうが優勢で、まずほとんどの場合優勢なものがそのまま勝つわけです。


だから、ほどほどが良いとするならば評価値が+1000から-1000の間にあるときが最も白熱した戦いであるということであり、見せ場であり解説や研究の対称となるということと考え方が近いと言えます。面白い将棋とは評価値が大きくどちらかに傾かない将棋という事が言えるかも知れません。


また、将棋でなく簿記の考え方から言うと貸し方と借り方の合計は常にゼロでないと行けないと言うルールがあります。企業の収支を記帳して見比べて簿記の中の当期純利益だけに着目しているのが白黒ハッキリ付ける世の中で売れれば正義という考え方は実は悪かもしれない。それならば収支均等で利益がゼロで赤字も儲けも出ずに会社が回っている状態を最大評価とする数学があったら良いのではないかと思います。


評価の絶対値がゼロに近いほうが高評価とするならば「ほどほど」と言う状態を0か1かで表す事ができます。ピッタリ0でなくても良いと言う遊びを設定するなら、そういう差し引きの猶予値を「しきい値」と呼びます。プラスかマイナスに振り切れた状態が理想なのではなくしきい値を超えないバランスを評価するコンピュータ。良いかも知れません。


哲学で言うと中庸になるわけですね。