ショッピングは過払い対象外

こんなことを話すとバカと思われるだろうし、もう既にそうなのかもしませんが、俺は20代の頃に絵画のキャッチセールスに捕まったんです。そのお金を最近よく有る弁護士事務所の過払い相談に持って行くと法定外金利でもキャッシング(ただの借り入れ)なら請求出来るがショッピング(買い物支払い代行)の場合は請求出来ないとか、まあ詐欺師の側も法律を知った上でやってるんだなと。


なんでそんなもんに捕まったかというと、友達にも止めてくれる人はいたしネットでの悪い噂を見て一度はクーリングオフしました。しかし、断れば断るほど「なんでこんな悪徳商法がまかり通って都会にテナントを借りて売上げがあるのか」みたいな詐欺師側のやり方に疑問が膨らんで、ミイラ取りがミイラになるが如く絵画オーナーが集まるレセプションパーティというものに行ってみたくなったんです。


今では過ぎた事なのと100万単位の失った金の大きさに後悔もありますが、たとえばキャバクラでひとばん15万くらい使ってシャンパンを開けた事とかは後悔していなくて、その画商のパーティも10万くらいの価値はあったかなとは思ってます。美人が集まっている所で絵画を見ながらワインを飲んで酔っぱらってと、その時はすごく気持ちよくて気が大きくなるんですよ。でも100万の価値はない。それよか安っぽいけどキャバクラでひと晩明かしても15万くらいなんです。また、絵画の売り文句のひとつに「将来値上がる」というのがあって、それにコロッと行く人もいるようですが、これはもう買う時には一生持つものだと思って買っていますが、現実の下取りは二束三文。


やっぱりね、会社員というとそれだけでステータスなのかも知れませんけど、絵を買わされた時は俺は友達に「何やってるの?」言われたら会社員と言わずに職種で「プログラマーやで」と言ってたんですよ。そうすると「何それ」「パソコンだけで儲かるの?いいなあ」みたいな返答でなんか自慢になってないような。その点で行くと絵画のセールスマンなんてのは「地方公務員の月給を知っていますか?16万ですよ。それに比べたらあなたのようなシステムエンジニアはこれからも昇給してめちゃくちゃ未来が有ります。給料が上がれば絵の値段分くらいのお金はすぐ返って来ますよ。自分に自信をつけるため大きな絵でも持ってみて下さい」という具合にどんどんヨイショしてきて、話しててメチャクチャ気持ちよいわけですよ。


いや、こんな記憶が残ってるから俺はヨイショでは持ち上げられない精神になったんですけど。なんか今はきっと誰かに何かの形で褒めてもらいたいと思ってるんでしょうね。仕事が休みでもひたすら自室でパソコンやテレビが相手ですから。また、会社に出て人と有っても褒めてもらえるようなことってなかなか無いですから。なんか自慢してスゲーと思われるとかさ、そういう出来事は最近無いんですよ。そのへん何とかしないと病むばかりです。褒め屋を1000円くらいなら買うかも知れませんね。ゲーセンってたぶん俺にとってそういうものだったんです。


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