映画「俺はまだ本気出してないだけ」を見た

2013年の作品なのでちょっと古いがdTVで見られるので見た。俺まだ色々な映画を見飽きていないのか、洋画のアクションとかは見飽きてるけど情緒を描いた邦画とかもっと見るのもええかなと思った。ギャグ漫画みたいな展開もあるけど、笑いのない生活というのも味気ないので傍目には笑えるけど本人は至って真面目にという描写が面白いのよ。本気なあ。俺、生まれてこの方何かに本気になったことあるのかな。

考えると「ストリートファイターを本気でやる」と言って会社帰りにゲーセンに通い閉店まで対戦してから家でドリキャスでコンボの練習してた時期があって、全国大会出場まで漕ぎ着けたんだけど、あの頃の本気ってどちらかというと夢中だっただけで本気ではないよな。何をしてでも勝とうと思いながらも羽交い締めにしてまで勝とうとはしてなくて、ゲームの中で出来ることでコンボをミスらないように練習とか、それらの課題は自分で探しながら、練習と言っても筋トレのように息が上がるわけでもなくゲームのプログラムのタイミングに合わせてボタン押すだけだから、苦労ってほどでもない。

どちらかというと今はゲームすることもあるけど、ゲーセンは近所にはないので行くまでの交通費とゲーム代と外食費とか計算して、その生活を続けてもし大会に優勝して賞金がもらえたとして、競馬の馬券が100円で単勝16分の1なのと比べてゲームの大会で自分と同じレベルの人間が32人とか48人とかいると考えると分が悪すぎるだろうって先回りして考えちゃう。無我夢中でやれたのは会社員としての給料と、そんなに会社の仕事頑張らなくても朝起きて出勤するだけの体力を残せば5時から男として遊べるIT業界の景気の良さみたいなものが主因であって、俺がゲームに本気であったとは振り返れない。

どちらかというと今のほうが本気で収支プラスになるように考えるからやらないんだよな。まあ、本気ってそれを生業にしようとするって意味でなく、心構えとしてそれに打ち込むという意味であれば例えば音楽でも本気でやる気ならデビューの一攫千金を目指してバンド活動するより周辺産業や5時で終わる事務職に就いて一生楽器の練習するほうが良いらしいな。ゲームに本気出すならゲーセンのバイトでもしながらのほうが本気度高かったかも知れんね。

そう考えると本気って何だろう、本当にやりたいことって何だろうと考えると、既にネットにへぼい作品をアップロードするだけでデビュー気取りに本人は至って満足していて、お客様から見てのプロクオリティに仕上がって売れているかというとそうでもないけど、何もかも努力した程度には見返りが返って来ている。むしろ見返りのない方面に対してのほうが「今まで頑張ったのに」という心理が働いて無駄に頑張ってる。プログラミングは飯の種として、あまりに簡単過ぎる感じがして「これなら本気なんて出さなくても多少頑張れば行けるでしょ」的な余裕が働いて大成せず、ブログやストリートファイターなんかは本来努力しても先に何もない道なのにやっても報われないから頑張ってしまうんだよな。

そうすると俺はプログラミングをもっと本気でやったほうが良い収入になるのかも知れんけど、技術的な適性とか業界自体の景気と本人の自己実現欲求の話で折り合いが付かないって問題なんだろうな。アピースオブソーシャルギアは嫌っていう子供じみた。

いや俺確かに歯車としての性能は良かったのかもだけどひとりで何かってなるとエンジンいるじゃん。その燃料がからっぽなの。人の燃料って基本的には食事だけど、夢への努力って渇望感が原料じゃん。なんかもう、最近満たされちゃって何も本気出せない。

それに対して「今のままじゃマズイぞ」ってのが映画の冒頭なんだけどさ。2時間見たら案外ハッピーエンドだから映画を見るって消費行動だけでやっぱ満足した。