ドリームファクトリー

格闘ゲームはトバル2で完成されている」という言説を聞いたことがあって、当時はプレステを持っておらず「そんなに面白いの?」思ったが今日それを思い出して動画を観たらバーチャファイターだった。トバル2が面白いと言っている人はセガサターンを持っていなかったんだろうなというのが感想であるが、同じような牛丼でも吉野家より松屋のほうが味噌汁が付いていて安いとか、なか卯ならうどんや親子丼が食えるとか、すき家の甘いのが良いとか言っている間に吉野家にもハムエッグ定食が出来てしまったように俺がトバル2を知らない間にバーチャは5になり鉄拳は7になって、そろそろどうでも良い話になったのだろうなと。

ファミコンソフトは300本くらい持っている俺なのでR-TYPEが好きだった同級生が「プレステでエースコンバット遊んだらもう横画面のシューティングとか出来ひんわ」と語っていたら「トップガンとかアフターバーナーとどう違うの?」と返していたので、当時はとにかく話が噛み合わなかったものだ。

そうするとストリートファイターEX2PLUSなども一部マニアには好評だったが、まあジャンルの枝葉ではあるので話半分に聞いておかないと。今ならストIVが出た後なのだがひとりで遊ぶ人の意見としてはツープラはコンピュータ戦が手強くて面白いらしい。ストVまで出ているから、今からツープラを攻めるのは物好きだな。俺はもうその頃にはバーチャに染まった後だったのでしゃがみキック主体の3Dストリートファイターには戻れなかったが、バーチャが出た時に遊び方がわからず2Dに残っていたらグラフィックが3Dになったストリートファイターが面白いという意見もわかる。

コナミのスタッフが独立して作ったガンスターヒーローズが面白いという話を素直に受け止めて遊んでいた時期もあるのだけど、魂斗羅を子供向けに遊びやすくしたゲームなので弟が小さい頃はカービィやガンスタを与えておけば楽しそうに遊んでいたがやがてロックマンにハマりだしたところで技量が上がると高難度を好むという傾向は正しいのだろうと思ったし、弟がゲーム雑誌を買うようになって東京魔人学園とかいうのを買ってきてすぐにポイしたのを傍目に見て、ゲーム300本買った俺の弟は幼少の頃からいくらでも無料でゲーム出来るのに慣れていて、買ってもらう喜びとかバイトして貯めた金でゲームを選ぶ時の情報収集力とか無くて、単に俺の部屋になかったジャンルのゲームを試したがっているということが分かったものだよ。

その頃からするとゲームに関しては「何も持っていないならミーハーに売れているやつを買えば大体面白い」というつまらない意見を言うようになったが、意見はつまらなくても信じて買ってくれればゲームは面白い。姉なんかは子供が3人できてみんな任天堂で楽しく遊んでいるから。5本から10本くらい持っているだろうな。

300本も持っていて誰と話が合うんだというと、俺の話し相手はオモチャ屋の兄ちゃんだったんだよな。今から考えるとさんざん騙されたもんだよ。ゲームの小売業者がオモチャ屋から家電量販店とかコンビニになってネット通販とかダウンロード販売になって、辛いのはオモチャ屋もそうであろうけど独立を図る中小ゲームメーカーも厳しいんだろうなと思いますよ。ツイッターなんかで頑張って宣伝しているのを見ると作った人も資金繰りが大変なんだろうなって。

去年の今頃にはお正月に遊ぼうと思ってカルドセプトリボルトを家族に内緒だよとおいっ子とおもちゃ屋に言って買ったのだが、今年はまだ新作を準備していない。しかし買ってから封を切っていないゲームが5本くらいあって、それどころでは。メジャーシーンすらカバーしきれていないので自称ゲーオタは取り下げなくてはな。自称元ゲーオタ。ケータイゲームもそんなにやらないし。

そんでも今年の俺のゲームライフではシヴィライゼーションDSとエースコンバット6が新鮮な体験だと思ったね。フォルツァ2も面白さがわかったのは今更だけど今年になってから。8ビットデジタルのチマいキャラが動くのが好きだった人が年食って現実を想起させるシミュレーション系に順応してきたんだろうね。シヴィライゼーションは戦略ゲームだけど世界史の世界観があって初めて理解できる部分もあるから、予備知識がないとちょっとつまらんかもな。

結局情報誌とかネットより昔からの付き合いの友人と話をしてジャンル類作の古今東西をやり合った末に「このへん遊んだことないんちゃう?」という経験の穴の部分を突かれて新しいゲーム体験に行き着くという。その話し相手として面白みのある相手であるにはこちらも相当にゲームの数を抑える必要性というか相互利益の関係のための相手の益になる部分がだんだんしんどくなっているな。聞いたような話で良ければ雑誌やネットで良く、てかネットの言説を作るひとりで有り続けるのは色々と大変でやめたい。

話をトバルに戻すとバーチャファイターとトバルを比べてトバルを推す人が果たしているのか、それともバーチャファイターを遊んでないからトバルが面白かっただけでトバルが面白いって人に今更だけど食わず嫌いせずにバーチャやらせてみたら案外すっと入るんじゃないかって気はしてるのよね。そのへんのゲームが乱立していた時代には新しい企画が通ったし、その中にダイヤの原石があることも分かるけど、トバルはダイヤの原石というよりはバーチャのレプリカに見えるよね。鉄拳もそうだし、トバルは鳥山明がええんじゃって言うなら仕方ないんだけどさ。

格闘ゲームはトバル2で完成されたんじゃなくてバーチャ2で確立されたんだよ。もちろん前身にストリートファイターIIがあったのはそうだけど、話の次元がちょっと違う。


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