「人間の能力にそんなに差はつかない」は多分間違ってて

インテリ系の人がよろこぶ言説に「人間の能力にそんなに差はつかない」てのがあるんですよね。誰が言い出したのかは知らないけど森博嗣の本で「100m走で人より速いと言ってもせいぜい2倍位の差、それと比べて頭はもっと差がつく」という内容をよろこんでツイッターで拡散したという事例があったのですが。

それって測定の基準がタイムウォッチの示す時間と教師が付けた得点の合計の差だから、例えば算数の問題で0点の人と100点の人は倍率で効かない得点差だけど、ある時にはそろばんが出来ることをコンピュータには敵わないと言いながらそろばんで無限の差がついているってマウントするパラドクスなんですよね。

だいたい、足し算が1問10点で10問でも計算ができない人がいるだけの話で計算ができたら1問を応用して10問解けてしまう。その伸び率が筋トレと違って計算のできるできないが級数的に変化しているとしたら、では床体操のジャンプで空中2回ひねりの得点とちょっと浮いてドスンと落ちる人との差は筋力だけでなく体の神経の発達で比べたら凄まじい差があるわけで、徒競走でも10秒台まで来ると0.1秒の差をもっと高得点に評価しないと時間で決まるのなら足し算のテストにも訓練に欠けている時間の差があるわけで、テストの日に10倍差をつけるために勉強にもっと時間をかけている分、非効率なのかも知れませんよね。

足し算が出来ない子が実は家で電卓で算数の宿題を片付けていて、九九の特訓をせずに九九の猛特訓をした人が進学校に行って、卒業してからコンピュータの専門学校でいまさらにワープロの特訓をさせられた、というような事が俺のひとつの考え方の基準。

それで俺が何を言いたいかと言うと、頭は10倍差がつくけど体はせいぜい2倍とか言っている人が楽器ができるとか指先が器用というのにどれほどの差があるのか理解できず、もっと便利な小賢しい方法があるのではないかと勘ぐるその勘ぐり深さに嫌気が差しているんですよね。神経だって発達しますよ。そりゃ体の中で何十倍にはならないかも知れないけど、それも採点方法を変えればそれは凄まじい差ですよ。

頭が10倍って学校の得点が小学生と大学生で先生の決めた点数で10倍になるだけじゃないですか。算数の問題1問で10点なら体操の床1回転ジャンプで何点つけりゃ良いのかって、もう一度考え直して欲しいですよ。算数だって1問0.1点で100問で10点で、それなら確かに0点と10点の倍率は無限大以上だから相対的には同じだけど絶対値としては10点しか開かないじゃないですか。

だから結論として学校のテストが100点満点で体操の点数が10点満点だから体操と勉強の開きが10倍なだけであって、体の差と頭の差をそんなに安易に比較しているのは頭が良いとは言えないと俺は考えるのです。