将棋ベーシック改をC++言語で書き直す

プログラミングというのは傍目に何をやっているか分からない仕事なのが辛い。

分かっているものが分からないものを騙すためにGUIを発明して儲かっている。

プログラマはコンピュータにどう考えさせるか頭で考えて命令を考えて文法に合わせて打ち込んでゆく。

現在進行系の作業はビジュアルベーシック(VisualBasic)というマイクロソフトのプログラム言語の文法に合わせて書いたプログラムコードをC++言語のコンパイラが自動翻訳できるようにC++の文法に合わせて書き直すという作業である。

俺がプログラマーになったのは20年前で、バリバリ働いたり休暇をとったり病気をしたり勉強したりでかれこれ20年経つのだが、10年目くらいに給料が大卒サラリーマンを超えたのを聞きつけて親戚などから「どうやったら儲かるのか教えて欲しい」と法事の後の酒の席で囲われた。

メチャメチャ飲まされて、酔っ払った勢いで「エムエフシー(MicrosoftFoundationClass)を使ったGUI秀丸エディタで編集してVC++コンパイルするんや!」とか言うと「ヒデマルエディタって何よ?」「ひでまるおが作ったんや」と返すともう、笑い声でその場は片付き、雑誌SPA!の表紙には「秀丸エディタの作者秀まるお年収2000万円!」とかすっぱ抜いたっていうのそれ?と思いながらテレビではMihimaruGTがカマセYOYOYO!と歌っていた。

それで酒の席から明けた日に高飛車で嫌味な姉が妙にデレデレしながら「アンタ、どうすんのよ」とノートパソコンを持って俺の家に来たので、テメェ親族の上にもう結婚してるのに色仕掛けかよと思いながらも、姉が俺にモノを教わりに来たということ自体は嬉しく、どうせプログラムなんて教えても分かりっこないだろうとゲームソフトをコピーしてあげた。

もう、ひでまるおでもやねうらおでもプログラムの世界の雲の上の人というのは分からないもので、俺自身会社や工場で部分モジュールを作ってはいても、どこでそれらが商売になってお金になっているかまでは掴みきれないものである。だが、儲かる原理としては出来上がったソフトはノイマン型コンピュータのバイナリなので、比較的容易に複製可能なのだ。ハードを作る手間を考えると容易と言えるかどうかはさておき、ハードが2台ある状態でバイナリの一部を交換するのに必要なのは電気代だけである。

そうしてゲームソフトのコピーを覚えた姉は「なんや簡単やん!ピッてするだけよ!」とまた高飛車で嫌味に戻り、「あんなのインチキよピッてするだけよ」とママ友とか親戚にゲームソフトをコピーして回って人気者になったようである。

インチキと言われた方はたまったものではないので、仕方なくアプリケーションの制作過程を全て想像して、家でひとりで全部打ち込んで作ったアプリが将棋ベーシック改で「改」と付く前は完全自作であったが、東大教授が奈良女子大学の学会に来るという情報を手に入れて教えてもらった部分モジュールで「改」になったのである。

それを、今度はC++言語で手打ちで書き直していると、いまでも親戚一同にはパソコン部屋にこもってゲームをしてるかエロビデオを見ているか、そんなんだろうという話で片付いているのである。

「ひでまるお」も「やねうらお」も儲かっているのに、こちとらサッパリである。