本物、ブランド、先行者、実力者。先にやらせてもっと上手くやる

日本でいちばん給料の高い会社であるキーエンスは社員に研究をさせて会社が特許をとっている。これって本当に従業員にとって得なの?特許って莫大な権益ちゃうの?

世の中には本物とまがいものがある。それって本当だろうか。本物が本物であるという根拠は何だろうか。

日本は鎖国によってその独自性を守ろうとした歴史があるが、開国以来舶来品をどんどん取り入れてきたし、舶来品を買うと国として損をするので模造品を作ってきた。

それ自体は悪いことでなく、真似て作れるものなら買うより安く作るというのは当然だ。それらはまがい物だから悪いものではなく、原型よりも良いものだってあっただろう。それが国際的に日本産のほうが良いとなると外国に不利益だから国際貿易になった時に特許法で利益をいくばくか奪われたんだ。それは本物が良くて偽物が悪いという善悪の問題でなく、軍事力で日本が劣っているから押し付けられた不利益に抗えなかっただけのことではないだろうか。

すごく細かい話に例を取るが、32ビットゲーム機でプレステを買うかサターンを買うかとなった時に、ゲームメーカーとして先行者だったセガは電機メーカーとしてブランド力を持っていたソニーに後発から全て奪われる格好となった。みんな騙されたのだ。

ただし、このソニーが騙したという価値観は本物が良く偽物が悪いとか、先行者が利益をとって然る可きだというような価値観から来る違和感である。

日本には下手に先を打たせて上手が後を取るという価値観がある。

プレステとサターンどちらが良いものか、俺には分からない。コントローラの使いやすさ、頑丈さはサターンが上だが、セーブがメモリーカードでソフトのラインナップを支えるサードパーティつまり支援者が多いという意味ではプレステだ。ハード単体の性能よりも支援者の数でプレステが勝ったわけだ。

先行者先行者たり得てその利益を確保できるのは法とその実行力となる武力において、国内の刑法なら警察が国際的なら軍事力がその後ろ盾となるから勝てるのだ。

俺は今このブログをアップル社のマックブックで書いている。そのマックブックの部品は富士通が作っている。躯体の意匠はシャープのムラマサにとても良く似ている。このマシンを持つ前には俺はシャープのムラマサを使っていた。

俺が住んでいるのは奈良県大和郡山市でシャープの工場まで20分ほどである。子供の頃からシャープは好きなブランドだった。だが、プログラマーとして働くうちに小さな下請け会社ではあるが技術を認められるうちに国内市場から中国事業への参画を求められた。当時は昔のテレビで見た中国のイメージで中国は嫌だなと思った。報酬はアメリカのほうがダントツで高額を提示してくれる。

しかし、アメリカに行って報酬が倍でも物価が4倍くらいだよと言われて考え直した。ニューヨークでステーキを食うと1万6000円くらいするらしい。近所のレストランではレギュラーステーキ1000円でビッグサイズが1980円だ。

アメリカに行けば本物になるのだろうか。中国だったら偽物なのだろうか。

繰り返すが、アップルの部品は富士通製である。今や日本ブランドの製品も中国工場で作られている。本当に手を動かして働いている人が本物だろうか。それとも、買った人がそのブランドで買うならブランドホルダーが本物なのだろうか。もはや、問題は本物か偽物か先行者か実力者か、ブランドか低価格か。詐欺のような商売が横行して安かろう悪かろうも指標としては通じない。

それでアップルの部品が内製でなく富士通製だからと富士通の端末であるアローズを使ってみたんですけど、本物か偽物かという尺度でなく、躯体の角張りが気になるんですね。

角張っていると、ポケットに入れて角が気になる。持っていても角が気になる。かと言って、丸みを帯びさせるのが値段的にどれくらいの差になるかとか、液晶や基盤が角張っていて、丸ませるためには何らかの遊びかスペック的な余裕が必要なわけで、そこを気にしてアイフォンを使う人ってどれくらいなんかな。結局、角張りが気になって常に持ち歩かない、ケータイを部屋に置きっぱなしにする生活になったんですよね。

まあ、簡単に言うと角が丸けりゃメーカーはどこでも良くてアップルのロゴが背面に付いているのを印籠のように人に見せて自慢したいだけなら、どうぞどうぞなんですけど、せっかく国産品を選んでいるのにそっちのほうが使い勝手で負けているのは悔しいですよね。

俺がケータイの時代になってもパソコン机で仕事をしているのって、マックブックの触り心地の良さから来てるんだと思うんですよ。アイフォンが手放せないって人も、友達との情報交換にデジタルが欠かせないっていうより、手にフィットするアップルの躯体の良さにハマっているだけだと俺は思っているんですね。

ただ、ソフト面では富士通のほうが頑張っていて、アローズの日本語入力は文字が指に隠れて見えないということを防ぐためにタッチしている場所より上に入力候補の文字が出るんですよね。この仕組自体はメールやSNSで文字を打つ時に便利に思います。

ガラケーの時代には日本のほうが上手くやっていたと思うんですけど、ケータイの外装部品の設計では日本製品負けてるなって持ってみてあらためて思います。日本製品は後を取ってもっと上手くやるだと思ってたんですけど、後を取って下手を打っているようではなと。

これは日本が製造業の職人仕事をする国でなくブランドホルダーとして後進国に仕事を任せる国になっちゃって、ともするとクレームを入れても製品改善を出来る体質でなくただ責任回避の下請けいじめをする体質に変わってきているのではという危機感もあります。だからアローズに対して俺はずっと買い替えずに使ってるんですけど、それでも躯体の丸みってのは携行品の大事な要素だから後継機には直してほしいなぁ。