ゴッホより普通にラッセンが好っき!

永野というお笑い芸人のネタにされてしまったのですが、以前の俺の持ちネタでした。

ヒロ・ヤマガタという画家の絵が海外でも評価されていると噂され、買ってしまった人のお宅で拝見したことがあります。大したことのない絵だなと素直に言ってしまい、買った人から目くじらを立てて怒られ、その時は少し反省したものです。

かく云う俺はマジックザギャザリングというカードゲームに夢中で、はじめての購入で奈落の王という大ハズレなのか大当たりなのか、白黒青赤緑の五色のうちの黒のいちばんの大当たりとされるカードを当てて、禍々しくも力強いその絵の虜になりました。

やがて仕事にのめり込んで収入が上がり出したときに、大得意だったテレビゲームに打ち込む時間が減り、そればかりしているゲーマーとの腕が拮抗し、敗れるようになった時にお金に虚しさを感じ始めた俺は、絵画の個展などに足を運ぶようになります。

その中で、マーティロ・マヌキアンやデイル・ターブッシュの絵画を合わせて200万円分ほど買ったのですが、買う前にネットを見ると悪徳商法であるから注意せよという掲示板の書き込みが見つかりました。俺は販売店の人に「ネットにかくかくしかじか書かれているが、これは本当か?」と問い詰め、販売員は上司に電話し、上司を問い詰め、社長まで登場して、さらに値切り、マックスまで値切ってから一度契約書を書き、家に届く前にクーリングオフという解約手続きを行いました。

そうしていると携帯に何度も「どうにかもう一度購入を考えて欲しい」と嘆願され、トミーズの健ちゃんみたいな中間管理職に上がれないオッサンのいちばん下っ端に泣きつかれて、それで落とされてしまった。アンダードッグ効果というやつである。

それから、絵画の値段に対する知識が豊富になった俺にカードゲーム界隈からいっそカードでなく原画を買わないかと商談を持ちかけられるようになり、1枚40万円の絵が印刷物になったら1枚20円になり、それでも薄利多売で利益が出ることを知り、ゲームソフトの価値を考え直すようになった。

ゲームソフトなんてデジタルだからタダだろうと思っている人も多いが、当時のパソコンが業務用で1台100万円、それを何台も使って人件費も使って制作費がかかるのは難しいから置いておいて、じゃあ販売する形式のデータをコピーするのでも10年くらいが理容期間の目安である100万円のパソコンをまる1日稼働させて、1年10万円割る365日約270円で電気代が100円、コピー媒体が100円だとしても500円くらいの原価はかかってしまうという計算になった。

ハイスペック化が進んでパソコンの単価にコピーにかかる時間と電気代、媒体の容量あたりの単価が安くなった今でも、1本150円くらいは取らないと厳しい。

それ以外となると、完全に付加価値で人がそれをどう評価して値段を付けるかという評価経済になるのだが、かつてはそれは雑誌等での論評に委ねられており、ゲーム会社はファミコン通信に頭が上がらないという俺達が子供だった頃の義憤もまた芸術界の昔のそれと同じだったのである。

そういう風に色々とあいまって、ラッセンゴッホより遥かに売れているから、セールスにだまされて高値で売りつけられるのは確かにいかがなものか、家に絵を飾っても飽きるからテレビのほうが普通ではないかなどなど踏まえても、版画になって1枚の単価は下がっているけどゴッホの歴史的な参考資料的価値より見てキレイだなと素直に思うそのこころを掴むのなら、画家としては成功だと思うという話なんだよね。

そういう意味では、あの趣味の悪いオッサンがヒロ・ヤマガタを買ったのは騙されているというのは金銭的な意味だけで、感性としては良質になっているわけだ。

まあ、そういう意味では今日もコンビニに行ってビックリマンをもう1個買うのも悪くないかなと思っている。ゲームのドット絵を描いていたかつての仲間が仕事がなくなった時にお菓子のシールの絵を描かないかと誘われた話を思い出した。ビックリマンだったか、何か類似商品だったか、そんな仕事も世の中にはあるもんで、80円で売られているから安い絵描きってことでもないと思うんだよね。

ラッセンより普通にビックリマンが好き!というわけなんだよ(*´ω`*)