将棋ベーシック改の研究開発を再開しているわけですが

改と命名した時点で自己流ではなく学会での研究結果を学んで反映する格好になったので、自作だけどなんか他力本願というか相手の軍門に降った感じがしたんですけど。

それまで完全自作だったので、静的評価などを研究していて「それだいぶ前にやりつくされてますよ」という指摘を受けるに至って、なんか人のプログラム真似るのもナーとたじろいでいると「せっかく学びに来たんだから習って強くなれば良いじゃないですか」とやさしく受け入れられて「やっつけてやる!」みたいな気負いがシュワッと弾けて。

それからかれこれ5年ほど、何の成果も出てないし手の付け所も見いだせなかったのです。評価関数を複雑化させるのと読み深さを2手深くさせるのでほぼ等価になってしまう以上、評価関数の研究はあんまり意味がない気がしていたのですが、駒の利きを高速に生成できれば、自駒に他の駒が効いている時に評価値を20点ほど足してみたら、無駄に歩をつかなくなるかなと試してみたんですね。

そうすると防御陣営で固まるようになり、しかし歩が100点で手駒が5%増しの105点で盤面の歩を手駒の歩に交換するより新しい評価値のほうが高いというのも違うかなと効きの評価値を1点とすることで、ひとつ研究成果と言えるものが出たのかなと。

ただ、そのロジック自体にまだバグが残っていて、どうして世間は3連休なのに朝からマシンの前でうなだれているのかと。仕事でもないけど仕事みたいなものだから。

あとは既存の概念で言うPINですね。相手の王に駒を1枚挟んで香車や飛車角が睨んでいる状態は評価関数とは別に留め具「ピン」というルーティンで実装されたりしているのですが、ウチのプログラムにはそれがないから、どっかに入れてやろうかと思ってます。

ちな俺、専門卒で学位は専門士なのです。子供の頃、博士に憧れたけど大人になってみて大学院に進んで6年勉強して研究論文を出した人のことを博士と呼ぶのだなぁ、人生の選択間違ったなと思ってからコンピュータ将棋で論文書いてみようかなと思ったんですけど、大学教授にしてみると「ネットでタダで学会論文読まないで授業料払って下さい」みたいな話になって300万円くらい勝ったなと思っている今日このごろです。


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