ちょっとした言葉のニュアンスの違いで齟齬はなくなる

人と飲みながら「プログラマって裏方仕事なんだよね」と言うと。

裏方ってけっこう広い意味の言葉で舞台裏で働くのも裏方だし、衣装さんなんかも裏方だし、仕事において内側の仕事をする人全部を指す意味にも使えるんだけど、言葉のもともとの意味から舞台か何かの仕事をしている人なのかなと推測する人がいてもおかしくない。

また、営業に対して事務をバックオフィスと呼ぶんだけど、プログラミングでバックオフィスと言う考え方は物質的な商品を売っている会社の製造部門と営業部門と事務処理部門を分けた時の正しい呼称として使われるべきで、ソフトハウスプログラマだとバックオフィスではあるけど厳密には製造部門とか開発部門に本来として分類されるべきだろう。

どうでもいいけど裏方というと表方があるけど、表方の正しい意味は呼び込みと切符売りのことであって、役者は役者。役者は表方でなく花形と呼ぶべきか。そうすると「IT企業とか言うと花形ですよね」とイメージで返されることもあるけど、実際していることはブースに切られたビルの中でパソコン相手に背中を丸めてプログラミングなので「どこが花形?」となってこっちの伝えたいことは伝わらない。

忍者のように闇夜に黒装束で見えないのでなく、先にプログラミングされて小石の中に詰め込まれ、お客さんが電気を通したところでコソコソ仕事をしているので、本当に見えない。存在していることすら知られない。

裏方というのも本来的にはカッコいいものではないが、役者より職人的であるという意味でNHKプロフェッショナル仕事の流儀とかになったらちょっとかっこいい仕事みたいなニュアンスでそう呼んだりするのだ。ちょっとした言葉のニュアンスで誤解は解けて行く。


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