久しぶりにヴァンパイアハンターを遊んでみた

俺にとってヴァンパイアハンターは個人的な思い入れではなく集団幻想を見たゲームだ。

近所のゲーセン「アイオー」に新作ゲームがほとんど入らなくなり、そこに残されたヴァンパイアハンターをひとり通って何度も遊んでいた。

それで相手がいないのを見かねた辻氏が「長瀬のユーフォーにめっちゃ強いレイレイおるで」と情報をくれて長瀬駅まで遠征。そこで目当てのレイレイではなく今村氏と出会って彼の地元も奈良であることを知り、法隆寺の今村氏宅に呼ばれて遊びに行くと勉強部屋のようなところにゲーセンの台そのものが置かれているいかつい部屋だった!

そしてその今村氏は大阪なんばの「リノ」に遊びに行くと言い、リノに平井氏が来る。平井氏は前作ヴァンパイアの日本チャンピオンだ。今村氏平井氏の対戦に俺も混ぜてもらい、そこにさらに外からの乱入者がいれ、それが後にカプコンスタッフとなるケロマンこと永島氏と後にアルカディアライターになる井上氏だったのだった!

 

まあ、あの頃の熱気は異常だった。何の取り柄も自分に見いだせなかったひとりの男がゲームに取り組むことでその日本チャンピオンに出会い仲間とそれに打ち勝つことを目標に頑張るという。

だが、振り返ると簡単なゲームなのだ。オリンピックとかでも体操は超人技だが、野球となると棍棒で球をぶっ叩いて外に飛ばすだけ。ゲームもボタン押せば技が出てレバー引いたらガードで、ヒトコトでは語れないが、何十年とやり込むほどでも無さそうな競技はある。

それで俺はそれを集団幻想と今では呼んでいる。

出来ることが限られているので、その限られた出来ることを自分たちなりに突き詰めていく。このルールの縛りの中でもそこまですることがあるのかと思わせるくらいやりこんだ。

そして、それらを過去体験として「やりこんだ」と終わらせてしまえず、また何か出来ることはないかと触ってみたのだ。ブランクがある分だけピークよりは下手かもだが、休んでいる間に考え抜いた頭がある。

論理の袋小路で堂々巡りをして悩んでゲームがつまらなくなった時期もある。その時に楽しんでいた仲間に「もうつまらない」「いつまでやってんの」と当たってしまい、信用を失ってしまったこともある。

f:id:karmen:20200725091221j:plain

もし相手が自分と同じ考えならどうすれば勝てるか、みたいなことを考えて煮詰まったことはあるが、もしジャンケンで相手と自分が同じなら永久に引き分けになるはずで、論理的に多くの選択肢の中から期待値の高いものを選び続ければ、引き分けるか、相手から崩れて勝てるだろうみたいな光明が見えてきて。

それをコンピュータ相手に試すと、昔にコンピュータの弱点を突くところから入っているがゆえの対戦では通じないであろう悪い癖のようなものが抜け、コンピュータでも人間でも通じる、それでいてコンピュータの完璧な操作でも最悪引き分けとなるように打ち込み続けると、コンピュータの方から崩れていく。勝たさないようには出来ていないとでも言うか。

何をしていいかわからないから素振りをずっとする、というような以前の愚直さは無くなった。究極的には相手のジャンプを待って対空デモンクレイドルを狙うのが最善手かもだが、そこまでしてくる相手とは当たったことがなく、相手のジャンプのタイミングが見切れれば立ち中キックやジャンプ小パンチで良く、対空を読んで飛べばリスクは相手の対空1発、対して相手のジャンプに対空デモンクレイドルを狙ってミスすればフルコンボ食らうわけで、ミスも論理的には有り得ると考えると、後出しデモンが論理的最善手と呼べるほどの精度は滅多に出ないのではないかと今では思っている。

昔はミスのないプレイを目指すものの、それで勝ち続けて最後にはミスで崩れたりした。

楽や手抜きは許されない、最善手があるならそれを突き詰めるべきだという考え方の人もいるのは分かるが、ちょっとラクして頭を使ったほうが、愚直にやるより論理が鋭くなる部分もあるんじゃないかな。

まあ、そういう考えになってコンピュータを全部倒してクリアして自分で納得がいった。