求めているものは混沌。今日のMTG。

一昨日に書き始めた記事なのでデッキレシピは昨日のより古い。

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マジックザギャザリングのカードの価値はゲーム内での効果作用で決定されがちだが、その他にも絵柄の芸術性、名前と絵柄と効果の織りなす世界観やユーモア、雑誌等での知名度、印刷数による希少度など、色々な価値の尺度があるだろうと考えるようになってきた。

そして特にリミテッドではセットに含まれる中で類似の効果作用でのセット内希少度のようなものがとても重要で、ドラフトは強いがシールドは微妙だった。そして、今持っているカードの3割ほどは最後に参加したシールドで惜しくも3位に終わった時のシールドパックだ。

とりわけ、スタンダードで使えるカードの流通価格は人気が高騰していると相当に高価で、対して少し古くなると、ほとんどのカードは歴代の最強カードたちに肩を並べるほんのひとにぎり、セットに数種類あるかないかのカードだけが高値で取引され、残りは捨て値であるが、それが俺は本来的なカードの価値だと思っている。

 

テレビゲームを買ってクリアしたら次のを買う、本を読んで読み終わったら次のを買うようにマジックザギャザリングも解けたら次に行きたいのだが、長年にわたってもし追加カードが出ないで環境が硬直しても答えの出ない部分に苛まれることがあって。最近、それに対してアルシュの諦観を持っているのだが、書くと格闘ゲームの話をずっと続けたようになかなかの分量になってしまいそうであり、それは攻略であると共にゲームの解説なしではゲームをしない人の知見になりようがなく、どうやったら要約出来るかと考えると書き出すしかないのである。

 

まず、大半の人はMTGをクリーチャで殴り合うゲームとして遊んでいる。対して、トーナメントプレイヤーの上位陣は少なくともクリーチャーを出されても問題ないか、よりコスパが高く殴り勝てるカードで構成されているかのいずれかである。

 

4版の稲妻の含有率を考えると、400種のカードがあり、コモンは約200種。1パックにコモン11枚(普通)アンコモン3枚(希少)レア1枚(珍品)の封入率なので、レアをコンプリート(全制覇)している人にとって稲妻は有り余るカードであるのだが、稲妻を1枚確実に入手するには20パックは買わないといけない。

このことから、お小遣いの少ない参加者にとって稲妻、剣を鋤に、恐怖などのコストの安いインスタントの単体除去というのは実質上のレアカードなのである。

 

ドラフトに於いて強いというのは、この含有率の高さを俯瞰的に知り、デッキを組んでデュエルをする上で必要性が高いカードを含有率で持って少ないものから順にピックしていくという計算と、ただ強いカードを集めるだけでなく45枚集める過程でマナカーブと勝利プランを描けなければならない。

 

それで俺はスタンダードのカード集めを大人買いで解決して一度だけプロツアー予選を抜け、しかし一度そうなってから自分がトレードをする、ショプでシングルを買うなどするとスパイされたのか、自分と同じデッキを何故か持っている相手と出くわすということに嫌気が差し、ドラフトとシールドしか遊ばなくなったのだが、ドラフトはトーナメントに遊びに行ってサイドイベントで何度か優勝して、シールドだけはなかなか勝てなかったが、6パックでレアのドラゴンが2種入っているダブルドラゴンデッキを引き当て、それで3位だったので1位の夢を見ながらもそこで人生のマジックザギャザリング休憩時間に入っていた。

 

強いパックを引くと、問題はスタンダードととても似通ってくる。そんな事自体が滅多のないのだが、MTG仲間と酒の席で「シールドでドラゴンを2枚ひいいたら2枚とも入れるべきか1枚切るべきか」というようなことで熱論になった。

 

最近の持論では単色に於いてマナカーブは重要な概念で、多色の引き合わせは確率だけで考えると単色に巻き戻る。しかし多色のメリットは単色では対処できない苦手カードを別の色で解決できるところであり、それさえ出れば有利になってほぼ勝てるというような強いカードがある時にダブルマナシンボルの縛りがきつくても序盤の戦線構築に失敗しなければ引き合いに縺れた時に引いて勝つ可能性があるなら、無理しても決め技になるカードを入れたら、回っても勝てない試合に回らなくて負ける確率を何かの間違いで勝ってしまう可能性が開かれるので、そのカードが出れば勝てるというのであればダブルマナシンボルと色土地6枚とかでも無理して入れちゃう理論のほうが正しいのではないかというところまで踏み込んだ。

 

まあ、確率よりは期待値に近い考え方になる。成立確率は低くとも成立すれば勝つなら期待値としては高い。そういう論理だ。そしてそれはつまり運ゲーの肯定となる。おしまい。


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