活字の良さと映画の良さは分けて考えないとですよ

近頃のオンラインストレージ系の動画見放題サービスで映画が身近になりました。

俺が子供の頃はテレビの見過ぎは良くなくて活字が頭に良いと言われて育ったんですが、例えば情報が確実に伝わるかというと同じ風景描写を読んでも読者によって思い描く風景は異なるし、想像のためには原体験が必要なんですよね。

活字の良いところは会話や風景といった映像でも表現できる部分ではなく、発話に至るまでの思考や黙っている人の心情などが文字で読めるところですよね。漫画なら空想吹き出しなどで表現されたりするけど。

それを映画で考えると、映画は風景と人物とセリフは間違いなく伝わるけど、心象風景は見る人が想像するわけで、活字は想像力を刺激して映像は想像力を刺激しないって論法は成り立たないとも考えられます。

活字メディアが活字を売るために活字の良さだけにバイアスをかけた比較をしてきたんだろうと、活字の時代の終わりに近づいてようやく読み解くわけです。

昨日はdTVで海街diaryの映画を見ました。

2回目の葬儀シーンで四姉妹の「私たち死ぬ前に何を思うんだろう」に綾瀬はるかの「私は家の縁側かな」というひと言が深く心に残ったというか、期待していたそのものが作品から得られたという。他に見た人と感想を言い合いたいのです。

しかし感想をネット検索すると「海街diary rar zip」と漫画版の違法ファイル検索がまず引っかかって、次にYahoo!映画の感想には辛辣な批評がたくさん目について、批評が活字で投稿される以上は文字媒体の方が知的な批評が付くのは因果関係として当然なんだろうなと。

それを見てますます、テレビや映画という映像メディアをブログという活字メディアから応援する人がもっと現れて欲しい、いるのなら出会いたいという機運が高まっています。


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