やたら筆が進むが、俺は誰に何を言いたいのかと考える。
誰だったのかすら分からない、覚えていない。見えない相手といつも戦っていた。連れ立ってゲーセンに行って友達を負かすだけなら良いんだけど、ひとりでゲーセンに行って勝ったら罵声を浴びるなんてことが少年期に何度もあった。言い返したいと思ったけど怖かったし、どうして見ず知らずの人間からそんなにひどいことを言われなくちゃならないんだとも思った。
相手からすると負かされた、100円取られたという恨みがあるかもしれない。けど、ゲームプログラムはデジタルで審判による不正などがあるわけでなく、自分はフェアプレーで勝っていてそれは公平で順当な勝利だと考えていたんだ。
でも、そうじゃない。ゲーセンで100円入れた客同士をマッチングして勝負させるっていうのは違法性こそ無いかもだが、インモラルな商売だ。
遊び相手がいなくてゲーセンに行って遊ぶと見ず知らずの人間から文句を言われて帰ってきてネットしたらあてこするように自分の悪口とも取れる書き込みがある。そんな状態が何年も続いた。
ゲーセンに行くのをやめると遊び友達はほとんどいないので、ひとりで遊んでブログで思考を整理しようとしてきたが、根本に理不尽な罠にハメられてきた成長期の歪みがあるんだよな。
