ひふみん引退会見をミヤネ屋で見て

ひふみん引退会見の「新聞社やテレビ局の報道各社の方々の尽力により棋界は成り立っていますので感謝を申し上げたい」というくだりにホントもう。

ストリートファイターIIカプコンの代表作だけど、アレは商業的にはゲームセンター史上類のない販売台数なんだけどひとりで遊んで色々のキャラをやっつけてボスを倒して終わりというストーリーに別の台の人と通信でつながっていてゲームしている人同士が互いに対戦相手となって負けた方はゲームオーバーになるという殺しのシステムが開発者の予想を超えた大ヒットの要因で、やっぱゲームはコンピュータ相手より人間相手の方が駆け引きとして面白いと思ったファンが再対戦のために100円玉を入れまくって、ゲームメーカーよりオペレーター(ゲーセン経営者やリース業者)が儲かりまくったという歴史があって。

それからその仕組に気付いたSNK自転車操業スーファミに毛の生えた用なスペックの基板で対戦格闘ゲームを色々と出してリース契約によって基板売り切りでなく収益からの歩合制で利益を上げることに成功したって歴史もあるんよね。

それがストリートファイターのビジネス化を大会運営とネット動画配信で企んだ所がいくつかあるみたいだけど、俺はというとゲームでないけどIT系という近い業種で働いてもらった給料をほとんどゲーセンに貢いで対戦していたものだから、仕事でやっている人と趣味でやっていた人が入り乱れた時期に偉そうにしていて「何であの人偉そうなの?」と問われると「お金払ってるから」であって「相手も払ってるんじゃないの?」言われると「お金出して相手役をやらせているから」と言って差し障りない状態だったんよね。まあ、周りは見えてなかった。

さらに、ひふみんの言葉を借りると「1324勝の90%は名局だった」らしいけど、ストリートファイターの名局ってのがどのくらいあるかというと大会3回やって1戦あるかないかだと俺は考えてる。見る人から見たら全部つまらないって言うかもしれない。

今のストリートファイター事情もゲームする仲間がいっぱいいて色々のゲームを対人戦で煮詰めて「やっぱりストリートファイターが面白いね」と結論づけた人が中心ではなくて、1990年代のブームに乗ってゲームと言えばコンピュータ相手だけど「ストリートファイターなら対人戦やったことある」という経験を持った人が中心じゃないのかなと。

だから将棋界のごとく報道各社の方にご助力頂いても、やっぱゲーセンのように対戦それ自体で100円払ってくれるという集金システムに替わる何らかが無いと対戦の名局それ自体に価値を感じてもらうってのは難しいんじゃないかな。ゲーム自体にキャラのグラフィックや音楽があるから色々のキャラを一通り見るまでは見飽きないけど対戦内容で試合とプレイヤーに付加価値を付けるっての、どうなんかな。

ただし、本当にそこまで腕の差が勝負につながるって主張している人がいたら、それはあらためて手合わせしてみたいってニーズも出てくるとは思うのね。その市場がどんくらいかってのは未知数よね。


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