東方紅魔郷以降にパソゲー界隈の人が弾幕系ケイブSTG目当てにゲーセンに攻めてきた。この頃に格闘ゲームの合間にSTGをしていた俺は相当にスパイされた。いやスパイって大げさだけど、俺が100円入れて全6面のゲームを4面5面くらいまで行くと後ろで見ている人の列が出来て、後からする人もみな4面5面まで行って死ぬ。
俺はなんばエリアや梅田エリアのゲーセンに行っていたが、天王寺エリアには全国1位のシューターもいて、エスプガルーダのときに俺は稼働開始日からアゲハで始めたのでその頃に格闘ゲームでちょっと知っていた人が実は本業がシューターだと知る。いや本業は薬局で家でセガサターンで遊んでいたら寝ている間に彼の親父さんがバーチャファイターで躍歩PKG連打立ち白虎とか覚えてビビったというトークをしていて真偽の程は定かでないが、彼がゲーメストのライターがゲーセンで組み手をするイベントで雑誌の人をみんなが見ている前で負かしてしまった話は結構有名である。
それでだ、エスプガルーダは結局タテハのほうが先にクリアしたわけだが、天王寺の彼等は朝一番にゲーセンに行き店のおばちゃんからヤクルトをもらって朝に1回ゲームをタダでさせてもらい、ハイスコアを出して後から来た真のお客さんがそのハイスコアを目指して遊ぶというサイクルで1台あたり毎日数百円儲かるというビジネスの一員なのである。
それが、なんばや梅田で異変が起こっている。シューティングの台に行列ができて毎日何千円と儲かって、朝一番のハイスコアが抜かれているのである。何事ぞ。
まあ、簡単な話として朝一番に誰もいないところで出されたハイスコアでなく、誰かが目の前でプレイしているハイスコアというのは後ろで見ていれば岡目八目で後から真似してやるほうが簡単だったりするものだ。しかし俺の実力では5面くらいで死ぬのでみんな5面ボスの避け方が分からずに同じように5面で死んでいるのである。
やがて俺はエスプガルーダを6面ボスを倒してクリアしてしまうのだが、そうすると後ろで見ていた人々は真似してクリアするのではなくみんな帰ってしまった。なんでだろう?とずっと思っていた。
後になって分かったのだが、みんなエンディングが見たいだけだったようだ。そのために何度も長蛇の列を作ってみんなでワンコインクリアに挑んだのである。
それがわかった俺は、気づいてしまった。「なあ、みんなエンディング見たいだけやったらさあ、もう5面まで行ってんのにもう100円入れてコンティニューしたらええんちゃうの?」これがエスプガルーダであんなに流行ったシューティングが虫姫さま以降にいきなり閑古鳥になったひとつの要因と言える。PS2版を買ったという人も多かった。
実家に戻ってから、奈良のゲーセンで時々遊んだ。雷電IIIの稼働日には1000円札を崩して台を占領して1日でクリアしてしまった。
シューティングにはかなりお金を使ったので、時々スーファミのソニックウイングスを買って家で遊んでいたらどれくらい貯まっただろうと思うことがある。それは大体のゲーセンゲームがナムコのゼビウス、コナミのグラディウス、東亜プランの究極タイガー、ビデオシステムのソニックウイングスという節目のゲームを押さえておけば同じようなものだからである。昔はゲーセンでバイトしてもらったお金だからだとゲーム機を買うお金を惜しまずに1回しか遊ばないシューティングでもPCエンジンやメガドライブに5000円払うのも普通だったが、サラリーマンになってからは定時の後に飲みの前に時間つぶしにゲーセンでシューティングをやるのが習慣になり、買っても家では酔っ払って寝るだけだから買わなくなったんだよな。
だから今は家にいるから家でお金を貯めていればと思うけど、外に出たら缶ジュースや喫茶店に入るので空間の借り代として100円を払っているので、多分ソニックウイングスを買っていても家ではコンティニューでクリアして「ああ、完全移植じゃねぇ!クソゲー認定」と言って物置に仕舞い、ゲーセンのシューティングは辞めていなかったと思う。
それで、お金を貯めようと思ってから、外出そのものが減り、ゲーセンに行きたいという動機で家を出ると交通費に外食にと余計なお金を使うので、家でシューティングを1回するだけで1000円くらいの節約になり、これが月に5000円の節約になり、ゲームソフトくらいは楽勝で買えるのだが、セコセコ貯めたお金だと思うとシューティングをポンと買う気にはなかなか成れず「どれか1本」と思ってしまうのである。
そして俺がそれに選んだのはセガサターンの「怒首領蜂」なのであるが、家でやるとやっぱり飽きてしまって他のソフトが欲しくなってしまうのである!おしまい。