MTGのデッキ構築は答えの出ないゲームデザイン

MTGのデッキを組む時に上手く回る土地含有率計算は面白いのだが。

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稲妻マクロ

土地とスペルのバランスが良く上手く回るデッキは楽しいが、それでも事故はある。

それを根本的に考えると、稲妻40枚山20枚のデッキから考え始めたほうが近道である。トーナメントルールがあるので、同じカード40枚は反則であるが、DCIルールが制定される以前のトーナメントでは認められたとか。また、ルールに則っても「稲妻」と「火葬」と「チェーンライトニング」などレガシーやヴィンテージで同種のカードを集めると擬似的に稲妻40枚デッキは可能だろう。

その前提でも、要は相手ライフ20点に対して3点与える稲妻を7枚引いて、土地を3枚引けば1+2+3+Xで4ターンキルが可能なのであるが、10枚で絶妙に期待値が7:3になるデッキ同士で同キャラ戦をすると、先攻かなり有利で7:3からどれだけブレたかが決着ターンを決める。

まあ、稲妻ばっかよりは火炎破と火の玉とチャネルを混ぜるともっと速そうとか、カードプールに対する博識が組み合わせの想像をかき立てて面白いのではあるがな。

ある程度までは考えることでメキメキ強くなって面白いのだが、最近ゲームから離れながらも思考実験は続けていて、数値シミュレーションしてみると考えても仕方のないことを考えているだけのような気がしてきたんだ。

ただ、9割出来ているデッキと期待値計算が60分の7ではどう頑張っても丸まる枚数のバランスにならないことなど、59枚まで稲妻と山を決めてから60枚目を稲妻にするのと山にするので期待値がどのくらい変化するかを計算するのは答えは出ないけど少しでも良い方を検討する標榜にはなるわけで、そこまで信頼できるデッキを組み上げてトーナメントに挑むとテンションはまた違うかも知れない。

裏情報として運営者も赤単焼殺デッキが強いことは分かっていて、トーナメントのクジを決める時に面白くない赤単はトーナメントの進行に合わせて同系でぶつけて数を減らし、レアのたくさん入ったお金のかかったデッキを持つものはレシピをざっとながめて弱そうなデッキとぶつけ、それで大体レア度の高いデッキが勝ち進み、ときたま赤単からも優勝が出るというマッチングの秘密があるのだが。

まあ、競技の中でも思考実験の部分だけに着目して遊ぶのならエクセルで充分なわけで。割と当たり前の確率計算を納得がいくまで実値計算したのはなんと初めてです。

何となく決まっているスペル40土地20だけど、これは山と稲妻だけでデッキを組んだ時に最も速く決まる割合から算出されたひとつの指標なのだろうな。ディープマジックとかから始まっているという。土地とスペルが分かれているルールがそのまま安定の土地増加と有効率上昇のスペル増加で背中合わせになっているところがゲーム的にジレンマを生む上手い作り。

答えが一意に定まるわけではないが、綿密に計算すると4ターンキルでも土地は3枚でよく、土地4稲妻7で11枚を目指すか土地3稲妻7で10枚をゴールに設定することも考えられる。そうすると予算時点から数枚の遊びが発生するので、想定される相手の妨害をサイドボードでカバーすれば盤石。

まあ、問題は同じ狙い目の人とどうやって差をつけるかということもあるんだけど。


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