クリーチャーダメージのカーブを計算してみた

マジックザギャザリングを数字で見るシリーズが読まれるみたいなので。

あまり駄文を添えずに正しいと分かっている簡単なことから計算しよう。

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一番上のグレーのカラム1から6の数字は1マナ1/1クリーチャーから6マナ6/6までの意味。近頃のMTGには4マナ5/5とかもいて、実はアラビアンナイトにもジュザムジンという4マナ5/5がいるので4マナ3/3というヒルジャイアント計算は都度読み替えて。

表の真中付近の小数点まで表示している数はデッキに1行目の枚数のカードを入れると1列目のターンに何枚引く見込みかという期待値。

表の右の方にある整数はクリーチャーを出せる土地枚数の期待値に応じた登場ターンから毎ターン与えるダメージの総計を取ったもの。

これを見ると、スライのクリーチャーが1ターン目1/1、2ターン目2/2、3ターン目3/3を召喚して順調に殴ると6ターン目には何と相手のライフ20点を上回るダメージであるのが分かる。4マナクリーチャーの召喚期待ターンよりも早い。

だから、スライでは1マナから3マナまでのクリーチャーと火力だけで構成して、4ターン目以降は4マナカードでなく1マナと3マナとか2マナ2種類とか唱えるように計算する。

これで、長年さいなまれていた「MTGって大きいクリーチャー持ってるやつの勝ちだろ?」には基本的に反論できる。ただし、大きいクリーチャーは絵がかっこいいので持ち物としての良さという意味では大きい天使や悪魔やドラゴンにジンにワームはテンション上がる。また、同じ大きさのクリーチャーを交互に出して並べ合うと戦線が膠着して、膠着したら飛行付きの大型クリーチャーがゲームを決めることもある。

並べて12ターン目にドラゴン登場、15ターン目には決着というのもよくある展開。

念のために2列目はデッキの残り枚数、3列目は手札の数、引く枚数の期待値は

手札の枚数×デッキ中の目的カード枚数÷60

です。

60枚デッキで表を作ったが実践的に考えるとリミテッドになるから40枚のが良かったか。まあ、こんくらいは見れば真似して作れるマクロだと思うから御自分で。

この表の概念はマナカーブと言ってカウンターポストのメカニズムとは別の概念でありきたりな戦略を確率で極限まで研ぎ澄ませたもの。スライの赤単が有名。

その後に緑だとマナエルフでもっと急激なマナカーブとなり、極楽鳥とシティブラで5色出ることも加味して5CGに発展した。話題としてはスゲー古いけど考え方としてココが分かっているかどうかがマジックのデッキ構築の現代の基本だと思う。テクニカルガイドが基本でディープマジックが応用ならマナカーブはデッキ構築スペシャリストか。


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