思想家というのも古い仕事かもな

高校の頃に倫理の教科書に出てくるような思想家ってやつに憧れた。

いきなり別の話をするとシャーロック・ホームズが好きなのも、探偵という怪しい仕事でひとり住まいなのに家が食事付きというところだった気がする。20代の頃に住んでいたマンションは1階が定食の出る漫画喫茶でとても気に入っていたがその漫画喫茶がつぶれてゴルフ用品店になったところから情緒不安定が始まっていた気がするな。

そして話を戻すと思想家だ。現代の思想家と言うと、職業にすると大学教授が思い当たる。しかし俺も毎日多くの時間を思想に費やしている。暇なのでぼーっとしていると言ったほうが正しい解釈かもしれない。ただ、俺の場合読書でも読んでいるようで、数行読むと思索に入って目は文字を追うが内容が入ってこず、一度閉じてまた数行戻って読み直すようなフェーズに入る経験もある。

じっくり考えるなら格闘ゲームより将棋のほうが良いではないかと思うかもだが、実際にやってみると将棋というのは指し手を集中して猛烈に忙しく考えるので、もっとこう、ゆるく遊んでぼーっと考えるくらいがちょうどいいのだ。

評論家とかになると、これも人にケチを付けるために人の作品を読まないといけない。これが面倒だ。ただな、思想をマトモに他者に分かる範囲で体系化するためには社会科の勉強は必要だ。高校の時に退学になる不良がいたが、いわゆるヤンキーのセンコーとポリコーのコーは多分、公務員の公に由来して、先生もモノを教える仕事であると同時に公務員として子供の世話をしていれば給料がもらえるから成り立っている部分もあって。その意味で、高校まで来ると義務教育ではないので、言うことを聞かない物には退学処分が使える。だから俺は高校の体罰教師というのは違うとも思うが、退学と体罰では体罰の痛みは自然治癒で取れる分だけ退学よりやさしいと教師は考えているかも知れないな。ポリコーも平和な町のおまわりさんを指す。

そういう風にヤンキーから見た学校がわからない勉強でつまらないところなのは、たとえそのヤンキがーケンカに強くとも警察の拳銃やパトカーや自衛隊などの武力に抗うことは難しく、それらの武力は軍のチカラではなくシビリアンコントロールの政治統制によって指揮され、その背景には米国との戦争の敗戦などもあり、またその米国も軍は政治統制されているだろうということで、言葉を覚えて論議を交わし直接的な武力対決を避けてルールに則ってルールの範囲の中で攻撃の矛先が自分に向かないようにする能力が日本に求められているからだろう。

では武力で勝てる見込みがあったらやってもいいのか、というところを如何に止めるのかという意味で、高校生くらいになると体がでかいやつは強いからな。まあ俺の出た高校は社会科教育よりも自然に重きを置いている教育だったらしいが。なかなか自然科学だけでは社会と関わるに当たって筋を通すのは難しい。そりゃ中には化学兵器考えちゃう人もいるだろう。

俺は元々利他的に行動するように親に教えられて育ったが、色々あって利己的になり、利己的な生活をずっと続けていく中で、社会参加のためには他者にとっての実利が必要であると言う所までもういちどゼロから自分で組み立てて、ようやく利他の本当の難しさを感じている。

イチバン簡単なのはカネを払うことである。だが、有り金を全部使ってそれが回り回ってまた返ってくるというような循環系の中に自分たちはいるとは俺は信じていない。散髪すら店に行かずに自分できるのは長髪を維持したいのと散髪代すら惜しいからだ。かといって自給自足に憧れて田舎暮らしをするほどでもない。食事はマクド弁当屋カップラーメンだ。

そうしてお金を使う用事をなるべく減らして存分に考えることに時間を使ってやろうとしている。これは実は会社勤めの時でもプログラムを組むよりどんな風にコンピュータを使うかぼーっと想像することにいちばん時間を使っていた。今のように便利なアプリがあって、クリエイティブな人が求めたらすぐに結果の出るもうちょっと前の時代、パソコンって何が出来るのと使いみちに投資がされていた時代背景ならではの思想家のひとつの在り方だったと思う。

だがまあ、最近のITの現場は何か作って売らなきゃいけないということで忙しところも多いみたいが。反対に仕事らしい仕事がないなら無駄金は出しちゃもらえねぇ。

そんなわけで、高校のときに憧れた思想家ではあるが、俺はこのごろ毎日充分にゆっくり考える。たぶん昔に思想の本を書いた人も思想をするに足りうる何らかの生活の秘密もあったろう。だから最近の大学が何を考えるか先に書いて科研費をもらってお金を使って何か買って実験を繰り返すとなると、俺の望むのと何かちょっと違う。哲学科の先生とかが良いだろうと思うと、高校の倫理の先生なんかもなかなか。ただなってみたいと思うけど一生やるのはな。

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