計算機科学を使ってゲーム研究しても悩むことはあるもので

MTGの研究にエクセルを使いだすと「答えの出ないものをああでもないこうでもないと悩むのがゲームの面白みではないか」という話が出る。そして自分自身は過去には答えを求めていた。赤単焼殺デッキで既に確率計算としてはファイナルアンサーで、サイドボードの赤の防御円を加味してもなおそこまで白と当たるわけでもなく、対処法もサイドボードで用意できる。そこらへんで計算を一度やめていた。

それ以上にのめり込んでいるのがドラフトなどのリミテッドで、この限られたカードを上手く使って臨機応変MTGを楽しむのが面白いと言いつつ、ドラフトも何度もやると強いパターンが数種類に分類され、どの色をとって何のアンコモンやレアを引いたというところで決まる。

その何が面白いのかと言うと、ガチでトーナメントルールに従って勝とうとするとMTGの数万種のカードのうち1%くらいのカードしかトーナメントレベルとは言えない。それがドラフトだと、6割程度のカードが戦力として見做され、残りのカードにも何らかの意味を見出せたりするものだから。いや6割ではなく3割だろうみたいなツッコミは各自でお願いします。

そうして、捨てられる99%のカードから、1%のカードで作られた最強デッキに対して一矢報いれば、どのみち捨てられるカードを全部頂いてみんなそれでデッキ組んで遊んでやろうとしたのがアラーラの断片ブロックで雑誌にも載った「ジャンド」なんだ。

不思議なもので、ジャンドはゴミから出来たデッキで参加人数の数で勝利したデッキだったけど、それ以降ちゃんと記事全文を理解しない層が「優勝ジャンド」だけを情報化して、ジャンドが買われてナヤやバントが捨てられた。まあ、厳密にはアラーラの断片のドラフトがエスパー最強とされていたからみたいのもそれを後押ししてんだけど、もともと上品な色である白青が取られにくいという異常事態に乗っかって俺はこっそりカードを集めた。

白青、2/1、先制、被覆とかがグルグル回るドラフトで俺がコソコソ集めたのが2マナ2/2という灰色熊もしくは栄光の探求者に巨大化能力が付いた「天望の騎士」だった。

この話は以前にも書いたことがあるんだけど、その「天望の騎士」でコモンウィニーを組んでディフェンディングチャンピオンであるジャンドに何とか勝てないかとトーナメントに出て、結果は負け越しだったけど、お金をそこまで使わないで勝ち星を上げたので、このデッキには「MTGなんてボンボンがカネ積んで威張ってるだけ」みたいな批判を跳ね除ける自信になった。

まあ、それでも無料というわけでもない。逆にその批判の通り「水連のコブラ」などの神話レアで強化されたジャンドの威力を身をもって知りながら、悔しい思いと清々しさが入り混じった心境で、ひとつの節目になった大会でした。

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その後はプロツアーやグランプリなどの大きなイベントではなく、地域のショップの大会に出て、景品をもらうくらいで充分だといちどMTGから離れたんだけど、それから手持ちのカードとエクセルでトレカとして交換を楽しむのを擬似的にメインボードと残りの手持ちカードの交換だけでデッキをどこまで強く出来るか、従来どおりの繰ってみての実験と数値シミュレーションを何度も繰り返してほとんどひとりで遊んでいる。

そうこうしていると、参加すらしなくなったオンラインの大会が赤単色とリアニばかりで初心者とか始めたばかりの人が見て面白いゲームに見えるのか心配だという話を聞いた。

俺は俺で気軽に遊べる場所が近所にあったらなと思う傍らで、オンラインにお金を溶かすきはあんまりなく、またネットでのデッキ晒もほとんど見栄えが変わっていないので誰も関心など持たないのではないかと心配している。

数式を解いて解を出す数学の使いみちとしては決着ターンの最小化くらいしか落とし所がなく、赤単やコンボに落ち着くのは同意できる。

ただ、それはトレカを無限の資金で最大勝率を目指すみたいな退廃的な方向性であって、ゲームとしては負け役になるかもだけど、残りの99%のカードが持つゲームの多様性に着目してその中でも数字を使った研究で出来ることというかやって面白いことは沢山ある。

まず絵柄や効果で好きなことややりたいことを見つけて、それを意思として目標を決めてそれをちょっとの数学的な小技で達成までの手助けをするというようなことをショップに集まる人にちょっとアドバイスして楽しんでいたんだ。

それが格闘ゲームでゲーセンのお客さんと攻略情報を共有して店の他の客を負かしてしまい商店街のおばちゃんから嫌がられる、景品ハンターみたいな香具師と思われて商店街のおばちゃんに嫌味や皮肉をたっぷり言われる、もしかして商店街のおばちゃんは誰彼構わずそばに寄ったら嫌味や皮肉をたっぷり言うのかもだが、おばちゃん耐性が弱い俺はげんなり来た。

まあ、直接的に肉親ではなくても商店街のおばちゃんからは孫のようにかわいがっているショップのお客さん相手に怪しい兄ちゃんが細工をして景品をかっぱらって面白くないというところまでは間違いがないだろう。

そんで写真のデッキはカードをキャストするマナコストが低く、手札を使い切るのは約5ターンというウィニーデッキにレベルアップやパンプアップに蘇生に回収に3つの願いと合わせると、8ターン目まで電池切れしないで戦えるというコンセプトを持ったデッキの完成形なんだ。

もちろん、俺の手持ちのカードプールの中だけで煮詰まっただけで、もっとカードを集めれば面白いことはあるかもだけど、反対に持ちすぎていると見落としてしまうようなことを買い足しや交換無しで煮詰めた中ならではの持ち味みたいなものがあると思ってる。

ただまあ、完成形と言ってデッキ公開してから蛇足を足すのも何だけどエクセルのマナ消化率は小数点計算していて、実際的には絶対に整数比でゲームは進行するはずだから、まだ何か計算の甘いところはあるはず。けどまあ、今までの話を全部ひっくり返すと繰ってて面白いことが続くのでオールオッケー。エクセルで計算してもMTGのデッキ作りの醍醐味は変わらない。

もういちどショップと商店街のおばちゃんの話を蒸し返すと、多分商売として上手く行っているパワーバランスみたいなものがあって、俺が数学とかで入れ知恵みたいなことをしちゃうとそのパワーバランスが「金は力」で無くなるあたりがマズいんだろうな。「知は力なり」は哲学者ベーコンが活躍した時代の言葉で、力としての知を権利などに文書化して、本来無価値であるある紙幣に信用を与えて経済活動に於いて信用通貨が力として機能するのが現代だから、カネを上回る力になりうる知識は忌避されるみたいなところもあるのかも。