宝くじに当たったら土地と不動産が欲しい

毎日会社勤めで、とにかく朝起きて満員電車が辛かった。

それだけのことなんですけど、そのためには毎月貰っている給料分の不労所得が必要で、宝くじに当たったら何か大きいことではなく、株の配当や不動産つまり家賃収入とかに変えて朝起きる以外は同じ暮らしで良いと思ったんです。

わからない人に説明するとですね、株というのは保有していると毎年の決算期に「配当金」というものが支払われるんですよ。何故もらえるかというと事情は会社を始める時に株式を買ってもらって資金調達するんですけど、借金の利息のように「事業をして儲けを一部分配します」という証券が株なんです。

不動産は土地を持たない人が住む家を賃貸するので、反対に持ち主になると賃料が入る。

まあそれで、株は経験しているんですが、最近の不動産事情を見るとですね、不動産が文字通り不動と言われるのは土地はどこにもいかないからなんですが、土地に建物を建てて住む以上は建物って長い年月をかけると痛んでくるものなんですよね。これがコンクリートビルの流行り始めには想像がつかなかったことだと思うんですけど、コンクリート造でも度重なる震度3くらいの地震や往来するトラックや車の振動とか風雨とか、本当にちょっとずつ痛むんです。

それで持っていれば安泰と考えられた時に土地の所有者に銀行から営業が行って「お金を借りてもらってビルを建てて住む人から賃料を取って利息を返せば差し引きで儲かりますよ」とこう持ちかけたものなんですよね。

ところが、その差し引きの利幅よりも修繕費などが上回ると、もちろん住んでいる人に積立金を積み立ててもらうケースもあるのですが、それは家賃が高いのと同じなので、似たようなビルが立ち並ぶ都市部では少子高齢化でマンションオーナーが増えて入居者が減り、入居者が住みよいところを選ぶようになってきているんですよね。

その状態で賃料を取り続けるとなると、元本割れを起こしている物件が増えて、それなら売ってしまおうというオーナーが増え、素人目には新築で3000万円から4000万円が相場のマンションがちょっと古びた所なら500万円以下で買える。

その現代で、宝くじに当たっても株式投資も不動産投資も永年運用ではなく、当たったお金を少しづつ使うよりも却って使える額が小さいというような「ねじれ」を起こしてるんです。

いや、若い時は本当にお金持ちになったら株と不動産がしたいと思ってたんですよ。けど株式のチャートを見て、他のお金の使い方で不動産をと思うと、ポンと買えそうな物件はあるんです。けどそこで「何でこんなに安く売りに出ているんだろう」と疑問に思ってから、毎日価格変動を観察していると、どんどん値下がりしていくんですよ。

そういえば切込隊長が「日本の不動産は今後値下がりする」とか何年か前に言ってたなと思い出すんです。今でも新築物件は建つし、階段の上り下りのない1階で駅やバス停より日用品を買うスーパーが近所にあるかどうかでお年寄りの老後生活物件として高値がつくところもあるようです。そうすると、不動産と言っても都市開発計画とか、平たく言うと今後スーパーとかが新しく建って便利になるところかどうか先に分かると安い時に買えるじゃないですか。

やっぱり、家ひとつとかでなくて、街全部買えるくらいのお金があったら考え方も変わると思うんです。そうすると、宝くじに当たるより大企業の役員とか政治家とかの方が上がりは大きくて、子供の頃からの夢の描き方として、漫画家とかゲームクリエイターとかミュージシャンとかそういう芸術関係が面白そうだと思ったものの、専門学校で卒業制作に3ヶ月を費やした時に「もうちょっと楽な仕事がいい」と思ってから、ラクを探して実はその探索行為こそが自分のいちばんの苦労の元だと気づかないまま、今日も不動作広告を見比べているんです。


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