スーファミコントローラでガイルを操ると親指が力んでしまう。しかも歯をくいしばるで肩こりになっていたが、そこは力の入れ加減を調整しないとね。タメが緩まないように強く十字キーを押しているから。レバーでも左下にググッと押し込む癖が付いていた。
そこを意識しながら、ラウンドをたまに落として7人目の春麗を倒したところでスーファミの調子がおかしいのか画面暗転で動かなくなった。リセットすると動いたが最初からなので小休止にテレビを見ると「うたコン」でナイスタイイング。
気を取り直してプレイして、ハイスコア100万点を目指そうとパーフェクトを取ってラウンドをわざと落として7人目の春麗に勝つとまた故障。今度のテレビは「純ちゃんの応援歌」ちょっと見てスーファミ部屋に戻る。
さらに気を取り直して50万点以上稼いで7人目の春麗まで進んだとき、パーフェクトを逃してワンラウンド落としたのが災いして、結果負けてしまう。今度は故障で止まらないのかよ、強すぎんぞスーパーファミコン。
一度カセットを抜いて掃除すると随分ほこりっぽかった。そして勝利。
86万8900点とまあ、今の腕はこんなものかと。100万点って初代なら取れるけどターボではどうだったろうか。毎日やってた頃でも取れなかったんじゃないかな。
ノーコンティニューてのも大事だけど、コンピュータを得意パターンにハメて勝つパーフェクトパターンにもスコアという目標があり、そして最近はコンピュータを相手に選択の掛け合わせの成否を決する「ゲーム」をして然る後に結果として勝ったというゲーム理論を考えながらのプレイが楽しい。ハメてしまうと将棋で行くと同じ棋譜の最短詰めを延々と繰り返す感じになるのだが、まあランダムの揺らぎはあるのでそれでも楽しい。パーフェクト以上に泳がせて擬似的に駆け引きを楽しむ方が面白いといえば面白い。そしてたまには負ける。
考えればストIIに俺が夢中になったのはゲーセンのゲームがゼビウスやパックマンの永久ループから雷電のようなほとんど遊ばせてくれないシューティング氷河期に友達と遊んでから、勝ち抜き戦で人間が無制限に入ってきて「勝ち抜けば100円でずっと遊べる」からであった。しかしそういう時期はあったものの、ターボくらいでは負けると熱くなりすぎてコンティニューを繰り返し、お小遣いがいつも空っぽだった。今でも大会などを振り返って悔しいことはあるが、お小遣いの計算の方がその感情を上回る。損得勘定で行くと100円で腹いせになるならやってしまいたくなることもあるが、まあ辛抱する木に金は成るというやつだ。
その意味でコンピュータ相手に12人抜きワンゲームなら、ゲーセン対戦だとそれが1300円かかるわけだから、俺としては100円の節約だがファン同士では1300円の節約で、店としては1300円の機会損失ということになる。ストZERO3の頃には怒首領蜂もシューターの間で流行って、セガサターンで怒首領蜂が遊べるというのにそれでも人間相手にストZERO3を遊ぶ方が面白いというのかと言うお金の使い方の議論は少しあった。
その頃からシューターと格ゲーマーにはネット上で叩き合いがあるかに見えたが、俺が格闘ゲームをひとりでスコアを楽しむようになってから、ゲーセンの対戦仲間ではないがなんかゆるく湿っぽく暗くなんとなく繋がっているかもしれないひとりゲーマーの輪があるような気がしている。