ロシアのクズネツク油田を地図で調べるのに1時間かかった話

 地理の勉強でロシアの油田クズネツクを地図で引いてみようと試みた。巻末の索引には載っているのだが、ページ数をざっくり引いて広大なシベリア高原にわけのわからない地名がびっしりと乗っている。一度探して諦め、誰もが思うようにGoogleマップで場所を見る。

 んー、ベラルーシの東側の境界がへっこんだ辺りから東に行けば良さそうだ、と思って次のページまで東に進み、字が小さいので物置からルーペを取ってきて、探すも見つからない。

 試しにニュースで話題のウクライナマリウポリを引いてみると、これはすぐ見つかる。もういちど探す。

 一旦諦めて手帳にクズネツクと書き留め、タバコを吸ってビスケットとコーヒーを食す。

 思えば、高校の時には誰かが地図を見て「エロマンガ島」みたいな面白い地名が見つかるとクラスに回って「どこどこ?」「そんなんあるわけないって」「うわっほんまや!」と遊んでいた。

 なんか地理のテストで山を張って、アメリカの五大湖とかは絶対に出るよな、とか名前を覚えこむために呪文書を作って復唱したりしたのを思い出すが、クズネツク。探しているのに忘れたりする。

 結局、地図に地名として載るにはクズネツク油田は小さすぎて、鉱工業の特設ページに名前が載っていた。なんだ、じゃあ地理の教科書に載せとけよと思うのだが、違う本を見比べて探すとめっちゃ勉強した気分になった。

 学問に王道なしとは言うが、そうして勉強してみると、クズネツクを引くだけでめちゃめちゃ時間がかかっていて、クイズ王みたいな人はもっと別の勉強法をしているのだろうなと思う。実際、自分がアメリカの州を全部覚えていないのに五大湖は山を張ったようにクイズになるポイントがあるのかもしれない。

 ただ、ニンテンドーDSクイズマジックアカデミーのソフトを持っていて、これで勉強してやる!と思ったがあまりにつまらなくて挫折したこともある。どちらかというと言葉のパズルもじぴったんの方が面白いという人がいるが俺はあれも楽しめなかった。

 そういう風に勘ぐるものが「超暗記法」みたいな詐欺広告にかかるのかもだが、俺は小学校の時に漫画雑誌ジャンプの暗記法の広告を見て頼もうとして親に止められたが、就職してから給料をもらって暗記法や勉強法系の商材がずっと引っかかっていて騙されたと思って買ったことがある。

 また名前を忘れたので引いたらクズネツク炭田だ。油田じゃないのね。とにかく、覚えたいことはある程度的が決まっていても、カタカナ語が頭に入る分量に限界があるように思う。

 「屑寝付く炭田」とか、語呂合わせがいい気もする。勉強は努力だというが努力できるかどうかも遺伝である程度決まるとか、そういう甘く納得させようとする学術記事がある。

 けど、なんか全部違う気がするんだよな。克服する方法がきっとある。ロシア語で覚えているやつもいるのかもしれないし、だいたい地図をもういちど読もうとしたキッカケが第三外国語を習得するのに地理の勉強範囲で地名だけでも覚えていたら語の理解に取っ掛かりができるかもとか考えたからだ。

 まあ、今日は非効率かもだが1時間地図帳と向き合った。高校の頃は5分でできる宿題すらすっぽかしたりしたものだから、これはもうサボりの蓄積としか言いようがない。

 大人になってからの勉強に高校地理をやり直すってどうなのって気はするが。漢字の方が覚えやすいものや英単語を覚えるのに単語帳やノートをどれだけ使ったかと思うと、大人になってからは明らかに1日当たりの勉強量としては高校時代に遠く及ばない。授業だけで7時間だからな。

 炭田だけでロシアのクズバスとウクライナのドンバスがあるのでバスが関係ありそうとか、取っ掛かりは出来てきている。ある時に地理の参考書を見て「もう全部読んだ」と思って本棚にしまったことがあるが、改めて読むと違う本みたいに情報が飛び込んでくる。

 この見え方の変化みたいなものこそがつまるところ勉強の効果なのかもしれないとは思う。

 地理の本を何度も読み返してクズネツク炭田が90ページに載っている90は覚えた。そして今日のブログがまた増えた。ロシアをやろうと思ったのが最近なので、まあ気長に。

 さらに言うと「だから何になるのか」という目的のようなものがまだ全くない。ゲームも飽きたしなぁ、みたいなところから始まっているだけなのであった。テレビでウクライナ情勢のニュースが連日飛び込んで、そういやロシアって全然知らんよな、からクズネツクを求めてシベリア高原やウラル山脈という有名どころの記憶は強固になったとも思う。

 きっとクズネツク炭田は忘れると思う。自分の中で重要度を付けて忘れる情報があるから人間は記憶の檻で気が狂わないように生きているらしい。正常な機能なのだ。まあクイズ王も勘ぐるとカンニングのやらせかもしれんし、という普通の感想を書いて終わる。

 俺くらいのやつは何人もいて、その中にというかそれとは別にか、とんでもない奴は本当にいるのかもしれないが。俺もゲーム関連とかプログラミングのくだらんこと山ほど覚えているわけでその興味の対象がクイズだったら、どこか近しいスペックはあるかもと思おう。

 ふとクズネツクってロシア語でどういう意味とか疑問が湧いて、今までどうして気にならなかったかという感覚になった。漫画ゴールデンカムイは連載を少し読んで単行本は未読。

 やっぱ取り組み方の違いだろうな、という気がして落ち着いてきた。今日はここまで。


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