「風邪くらいコーラで治る」は俺の座右の銘で、そういうと「そんなわけがない!コーラなんてただの砂糖水だ!」とか「プラセボ効果だろ!」と返されてきたわけであるが。
おとといあたりにコーラが無性に飲みたくなり、それはつまり体の疲れのサインだったわけだが、コーラが砂糖水ならコップに粉砂糖をスプーン1杯入れて水道水に溶かして飲んだらどうだろうという実験をした。
水道水はどこかカビ臭く、そして冷えておらず、その砂糖水をもみない気持ちで飲み終えて「これで130円浮いたんだ」と自分に言い聞かせた。
翌日つまり昨日もしんどくて、薬局の前の自販機でバニラアイス入りメロンソーダと描かれた缶ジュースを飲んだが、どこか薄い感じがして不味かった。
体調不良は治らないのでビタミン剤を飲んで寝た。
そうして、今日は朝から鼻水タラタラのクシャミ連発の風邪が本格的になったのだ。
ここへ来て、砂糖水やビタミン剤はやっぱり効かず、昼飯にはマクドのビッグマックを食って風邪で体が冷えてはいけないからとホットコーヒーを飲んだ。
だが、ビッグマックを食うことでいよいよコーラがもっと欲しくなり、意を決して小銭入れをポケットに、ツッカケを履いてマスクをして徒歩1分の自販機に向かった。
女子大生のサークルかに何かが観光に来ており、旅先の自販機でフラフラしたおっさんがコーラの自販機に100円玉と10円玉3枚を入れて缶のコーラがガコッと落ちて拾う様をおかしげに笑っていた。
台所まで帰って、まずティッシュで鼻をかみ、缶をプシュッと開けてコーラを喉に流し込む。
シュワシュワとはじける泡、甘みと酸味、それに爽やかなほのかな香り。
これだ!これだよ!風邪は本当は治らないのかもしれないけれど、この爽やかさで風邪の辛味もひと時は忘れ、生き返ったような気分になる。生き返ったというのはカビ臭い砂糖水では死んだ気分になっていたからだ!
まあ、現実まだ鼻水も止まらないし、コーラで風邪が治るかどうかは定かではないのだが、風であるにもかかわらず感のコーラ1杯で病中生活にもひと時の楽しみがあるのである。
これが人生の旨味でないというのなら、何が旨味だろうか。
コカコーラ、最高!
風邪は多分明日には治る。