早わかりIT業界の多層下請け、空洞化、フリーランス

 

 拙い落書きで恐縮だが、図の頂点が発注者として、A社以下D,E社に仕事を頼んでそれぞれの従業員がお金を分けてもらって青色の製品を納品する。封建社会みたいでこれでも嫌だったが、D社とE社に従業員がいるので比較的に健全なウォーターフォル開発である。

 ではB社はどうか。B社はA社と同じようにF社とG社に仕事を頼むが、従業員がいて仕事をしているのはG社のみで、G社が自製品と同じものをF社に横流して、F社からもG社からもB社に納品されている。こういうことはある。F社は丸儲けのバックマージンをG社に渡しているが、G社の従業員の給料はD社やE社と結局同じで、G社はバックマージン分儲かっている。

 C社はフリーランスを使う。C社配下のH社とI社は架空の会社で、普段は誰にも給料を払わず、それでいてA社やB社と同じように受注してJ社にお金を渡す。そして、お金を受け取ってH社やI社に赴いて、製品を作って納品する。D社と比較すると、フロー的に倍の報酬がもらえる。

 ただ、この構造は発注者に対して労働者の方が多く、そこに会社が挟まって下膨れのピラミッドになっている場合にのみうまく機能する。現実、労働者不足の会社過多で誰も従業員のいない会社が発注の度に非正規雇用をかき集め、納期までに労働者は受注した業者をはしごで回るというようなことも怒っている。

 俺自身フリーランスとして業務系SEからゲーム会社まで幅広く仕事をして、このブログでも社食にラーメンにモンブランにパンケーキなどの写真を見て「僕もフリーランスになろう!」と思った人がるのかもしれない。けど、それが非専門職で賃下げの口実にされているだけという実態をNHKクローズアップ現代で見た。

 B社もC社も倍儲かっているわけで、儲けているところを嗅ぎ分けてしっかり貰って下さい。製品がソフトウェアのコンピュータ業界特有だとは思うので、建設請負や運送業などの裏話は誰かが暴いてブログにして下さい。


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