東証プライムの時価総額の総和は1661兆円!

 暇なので、自分が情報処理技術者であることを思い出し、経済産業省らしい仕事をたまにはしてみようと思った。なんとなく貯めた給料の使い道のひとつとして始めた株式投資だが、既に40万円の実損と5万円ほどの含み損が出ていて、PS5の定価が5万円で転売価格が9万円。その差4万円は株をやっていなければ余裕で払えるわけで、その昔に読んだ和田先生の本で「借金をせず株を買わないのがお金持ちになる秘訣である」という言葉が沁みてくる。ただ、その言葉も俗説である「金持ちは株と不動産をしている」に対するアンチテーゼで、何か論理性とかがあるわけではない。ただ「手数料をなめるな」とだけあった。

 それで、株主になったと言っても現行法で株式は現物の株券ではなく全て電子化されているわけで、極端な話、情報売買なのである。もっとピーキーに言うとオンラインカジノの負けだ。そこで、まずは敵を知り己を知れば百戦危うからず。カジノのディーラーは幾ら持っているか。それから割り出してみることにした。

 まずトヨタである。時価総額トップの自動車メーカーで日本企業の代表格だ。そこから10位までの企業の時価総額をざっくり足して125兆。11位のホンダから20位で70兆。21位から30位で50兆。31位から40位で40兆。41位から50位で30兆。

 ここで面倒になって51位から100位は均等に推移しているとして平均でえ125兆。同様に200位まで1位から総計すると537兆。201位がマクドナルドで0.6兆から最下位の企業まで正比例として1124兆。これを上位と合算して1661兆円。

 Google検索で出る日本の総資産が2020年度で1892兆円で、上場企業の株は海外の投資家が持っている場合もあるので総資産との両者は全然違う指標だが、俺の勘定した1661兆と検索で出てくる1892兆は不思議と近い数字だ。

 これに税収が2020年度で60兆円で日本のGDPの2019年度が5兆USドル。総資産はGDP3年から4年分という計算になる。税収で行くと30年分。

 そうしたところで、俺はいったい何と戦っているのか。敵を知り己を知れば百戦危うからずなのであるが、銀行のATMは多くの人にとって「お金の出てくる機械」で、電子化された株式を相手にATMにお金を貸し付けて返ってくるのかというところが勝負どころとなる。

 将棋のような何の役にも立たないゲームでも近年はプロがコンピュータに負ける。まして一番役に立つお金の計算で、ちょっと勝負勘で会社を選んで株を買うというような素人芸で日本最強のAIに勝てるのか。前年度から日経平均株価は1割以上減っているので、市場全体では1661兆の1割で160兆円くらいの損が出ている計算になる。

 だが、日本のバブルがはじけた1995年は実はGDPの上昇率が観測範囲で最も右肩上がりなのだ。バブルがはじけて働いている人に分配されたということなのだろう。

 その意味では、投資なんぞに色気は出さず働いたら働いた分もらえるわけだから、ゲームクリエイターとかシンガーソングライターとかボカロPみたいな何の役にも立たない仕事でも、働いたらお金はもらえるわけで、そのお金でゲーム機とかレコードとか楽器でも買おうと思いました。まる。


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