風邪をひいた

 小室哲哉を目指そうとキーボードでの打ち込みを練習していたが、なかなか思うように仕事は進まず、またギターの練習も中途半端で止まっているので習慣を取り戻すため5分ほど触る。そうこうするうちに足から寒気が来てクシャミと鼻水が止まらなくなり、寝た。

 朝起きてから風邪の原因はスリッパを変えたことではないかと考え出す。まあ、今また冷静になると疲れなのだが、スリッパを吸汗素材にして揮発熱で冷えたのではと。

 お風呂に入ると湯の中で寒気がして、やはり足の冷えからの風邪だろうと思った。出たらほとんど治った感じがしたが、風呂から上がって昼食に焼きそばUFOを食べて座っていたらまた冷えた。

 健康だと小室哲哉になりたいとか思うのだが、風邪になるととりあえず治って欲しいと思う。果たして、小室哲哉になりたいと思って頑張るのが風邪より健康なのかが問題だ。

 そもそも小室哲哉は存在自体が名詞としては実存するのだが、カセットテープやCDとして売られた音楽のジャケット写真としての擬人化キャラクターであり、まあTM NETWORKのライブでは本人というか演者として実存するのだろうが、誰の協力もなく「成ろう!」と頑張ってなれる類のものとして、俺は小室哲哉のすべては知らないし、小室哲哉になることも出来ない。だが、キーボードなら弾けるわけだし、写真を撮ってCDジャケットにすることだって出来るだろう。ただそこで自分を今のまま写すか髪型を変えて化粧をして写すかという問題はあり、俺が小室哲哉を賛美していた時期には小室さんの方が俺の髪型に似せ、そして演奏ブースを脇に隠して帯同のTMR浅倉やB'z松本の方がスポットライトを浴びる形にショーアップされた。

 さらに当時のライブ映像に映っている観客を映像で見ると新興宗教の狂信者みたいで怖いなぁという思いもどこかにわいてくるのであった。風邪をひいているとそんな風に思うのだ。

 まあ、音楽を聴いて踊るなんてのが元気の余った人の元気の消化方法だからな。当然だな。

 

 歌手の人ではなく本来裏方である演奏家を引っ張り出して目立たせるという前にはショーに対する飽きとそれを語る評論家が何を語れば玄人に見えるかというものの「ごっこ遊び」があるわけで、メディアの洗脳に操られてたまるかという反抗心から戦車の主砲を避けたつもりが脇役として出てくる人物のひとりひとりが全員機関砲で武装されていた、みたいな。


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