レミングス

 小さな島で穴を掘って暮らすネズミのような生き物レミングス

 レミングスの特徴として、島で食べられるものには限りがあり、数が増えると何匹かが海に飛び込み自殺のようなことをする。これでネズミのように繁殖力が強いながら、小さな島で生き残っているらしい。

 ゲノム論を考えた時にレミングスは少なくとも動物ながらに自殺するわけだし、人間も複雑な理由で自殺する。自殺がある以上は個々が必ずしも自らの遺伝子を残すためだけに生きているとは言い切れないので、それが答えにはならないのではないかと考えてきた。

 しかし、例としてレミングスと人間しか知らないからそう考えるのであって、エビの類は共食いだってするし、種の性質の問題ではなく、共食いで生き残れる栄養体系にあるものは共食いするし、レミングスは共食いできないから自殺するだけで、ある繁殖圏で過多になって滅んでしまう種もいれば、共食いや自殺ができる種は生き残っているという数の問題だと考える。

 なんで唐突にそう考えたかというと、音楽を作曲を軸に考えていて「ヒットの法則とは」と漠然と考え始めたけれど、生み出され奏でられてレコードとなり市販され流行となるのはとても複雑なビリヤードであって、曲のせいであるか演奏の上手さかレコードのジャケットかラジオやテレビなどのメディアで広告された頻度や時間帯、特にバブル期以降は街に並ぶビルの看板が全部同じ歌手の顔写真になるなど、広告戦略が正義のような時代があったが、それは版権商売の粗利率と、音楽に対する研究より広告と経済の研究の方が時流に乗っていた時代の産物なのだろうと思うのだ。

 あたりたい、売れたいと思う人が数いれば、それ相応に取り合いになる。だけど、小食で分け合う人もいるようだし、少なくとも演奏を仕事にしたいなら腕を磨いて生存し続けないといけない。アイドルに恋をして、結ばれるためには自分も相応しい有名人にならねばならないみたいな間違えた考え方で生き急いできたこともある。色々と間違ってきたことを改める時期だ。反対に小さな恋なら無数にあるわけで、アイドルと結婚したいというのは心理的な劣等感を逆転させる大きな自慢の種であるのかもしれないよな。レミングス、どこいった?


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