今日のカプエス2(何人かの友達が優勝したのち自殺した)

 今日はAサガット山崎ベガでベガの右向きバニコンの練習をしながら進めた。

 結果、グルーブポイントはこのチームで過去最高値のペースでゴッドルガールまで進んだが、大将のレシオ2ベガまで来て、得意の左向きオリコンのシチュエーションでオリコンを落とし、その後も試合は縺れたが負けて「あああーーーぁぁっっ!」と奇声を上げていた。近所の料理屋の店主まで声が届いたのか、笑う声が聞こえた。幻聴かもだが。

 気を取り直してコンティニューしてクリアしたのでポイントは少し下がった。何のことは無く、退屈でゲームして勝ち負けに一喜一憂しているだけなのかもしれないが、俺にとっては重大事に思えている。この辺にも病理はあるかもしれない。

 振り返ると、ゲーム大会で優勝した友達が飲み屋のおっさんとかに「あんたチャンピオンやゆうんか?」「チャンピオンゆうんやったら絶対に負けたらアカン」と言われて、ゲーセンでお金をジャラジャラ入れて遊ぶ相手に16連勝位して1回負け「うわあー!」と奇声を上げて周囲に誰もいなくなり、のちに家のゲーム機で練習を続けて出てこなくなり、自殺して家族から法事に呼ばれたというようなことがあった。

 そういう事件はいちどきりではない。日本でも海外でも、チャンピオンと呼ばれた人がおかしくなって麻薬中毒や自殺に至った話はあちこちで聞いてきた。

 勝ち負けのある間はおかしくはならないのだが、いちど誰かしらから最高であると認められたのち、そこからはしごを外されてどうしようもなくなる人の心理には負けても良いものというか、負けの仕方のない事でも負けてはいけないという強迫観念から後押しという名の無理強いをされて耐え切れずにおかしくなるということがあるようだ。

 まあ、言ってみると会社の重役が倒産して自殺するというようなものも倒産を法的に整理して弁償するか、自己資金まで破産して失業者になりまた働けば生きていける社会の仕組みではあるのだが、もう重役という生き方以外に地に足の付いた生活が想像できなくて、それを失った恐怖というか、会社ではなく何か別の仕事で全くの更地から年を取った状態でやり直すことが死を超える恐怖になって人は首をくくるのだろう。

 チャンピオンもその名誉だけでありがたがられて家でゲームをしていても衣食住が与えられ、ゲームに専念できる環境ではあるのだが、それが過ぎてゲーム以外の身の回りのことが出来なくなり、負けることでそれらがはく奪されてしまうと生き方が分からないのだろう。

 まあしかし、世の中そんなものである。何の責任もない飲み屋のおっさんに「チャンピオンなら絶対に勝たねばならない」と言われたのをそこまで負い目にする必要があるか考えたのだが、飲み屋のおっさんも偉い仕事というわけではなくお金をもらって酒と料理を出す底辺のしんどい仕事で、ゲームごときで金を持っているのならもっと責任を負わせたいと思って脅すのもそういう役目なのだろう。

 その意味で、負けても負けても肩を持たれる阪神タイガースという球団は大阪のおっちゃんにとって何なのだろうな、という感じはする。大阪パラドックス


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