ドラクエ・FF系RPGのOSS化に対する問題点

 かなり難儀な問題を抱えている。

 まず、俺はCSK子会社系の派遣プログラマシステムエンジニアであった。プログラマなのか、システムエンジニアなのかというと20代はプログラマ、現在は46歳だが30代の終わり頃にはシステムエンジニアと自負している。

 35歳の頃、派遣SEとしてRPG大手のゲームメーカーの開発会社Tへ赴任した。そこで起こったことが星新一のような未来形SFでなければ、俺はRPGのプログラマである。スタッフは若く、俺は特に役職の無い派遣社員で、はじめはゲーム制作をアシストするための業務ツール(マッパーと呼ばれる)の開発と保守であったが、ビルを5棟持つ開発会社にはゲーム本線の開発案件もあり「出来るかも」というお客様(開発会社T)の上司判断でSFCのRPGをiOS(アイフォン)アンドロイド向けに移植するチームの一員となった。発売日は2年程先を予定しているが、その期間の大半は開発会社Tのスタッフによる評価業務(テストプレイ、デバッグ)で開発アルファと呼ばれる自分のチームの仕事はゲームが動いてプログラマ以外のスタッフでも遊べるようになるところまでである。それまで作るのに2年かかると思っていたゲームは、3ヶ月で作られてそれから一年半以上遊ぶスタッフがいることに驚いた。品証業務があるのだ。

 ところで、たったの3ヶ月ではあるがRPGの作り方を覚えた俺は下請けを働かせている発注者パブリッシャーに腹を立てFC2レンタルホームページを使って自分で作ったドラクエもどきをネットにアップした。ソフトは匿名で広がったか、アップしただけでカウンタ等のCGIもウィルスやマルウェアでもなく、ただタダで遊べる品証の無いRPGをばらまいて、つまるところ私怨からのイタズラであったが数週間で消された。

 その頃から韓国の通話アプリLINEが流行り出し、次は昔にゲーセンでたむろっていた仲間にLINEで開発環境をZIPして送り付けるというイタズラを試みた。しかし皆でゲームを作ろうと持ちかけても、ハッタリの効いたやつばかりで遊ぶのは得意でも仕事として組めたものはひとりもおらず、持って逃げて売ろうとしたのだろうか、連絡を絶つものも多かった。

 そんな過去もあるが、今では地方の城下町の商店街で隠居のような暮らしぶりである。「昔RPG作ってたんやで」と言っても近所の子供達もウソだと思うだろう。それはそれで良いのだが、せめてこのブログの読者はゲームの作り方を期待しているのなら、RPGの一本くらいコンテンツとして作って見せようかと考えた。

 しかし自分も無職なら、OSSは諸刃の剣。自分で作ってアップロードするものが未発表作品なら、それをダウンロードして就活戦線に持って行き、偽証するものもいるかもしれない。麻雀ゲームをOSSにした時も突然色々のメーカーから麻雀アプリがでて俺には一銭も入らない。俺は無償にしたかったのに会社が利用して利益を上げたという事はお金を払って買った人がいて、俺がタダ働きになり会社が儲かったということだ。

 だからRPGをOSSにしても、今でも千本以上あるゲームジャンルに参入メーカーが増えるだろうけど、お手前を見せないでいるよりは俺だって作れるところを見せたい。ただ、そこでよぎるのは女のインチキや泥棒の事である。女が全部インチキだという差別意識を持っているわけではないが、ゲーセンとかで出会うのは恐らく女シーフである。

 無償にすると言っているのなら、盗賊など恐れるに足らぬと思う方もいるかもだが、タダで出しても先述の麻雀のように売れるところでは売れるのなら、当然間に入って悪徳商法の種を渡してしまうという事案に発展することも想像できる。昔はそういう想像が出来ず、自分が発表して「すごいですね」と皆にもてはやされて、皆がタダで遊べて、ゲームメーカーが困ると想像していたのだ。

 目指すところの理想社会の構成員たる日本国民世界市民の中にはソフトが広まる以前にネットからそのソフトをダウンロードしてどんな悪事に使うものがいるか分かったものではない。これはゲームソフトに限らず、このブログの文章でも悪用された事はあって、やがて風穴が空いたと思うことがあったようにゲームも作り続ければ風穴くらいは空くだろう、とは思うのだが、ゲームプログラマを目指すというのは洞窟に風穴を開ける仕事ではなく、もっと城を持つくらいの壮大な夢を見ていたわけだから、今計画変更をしていて、その未来は既に残念なものである。

 派遣プログラマとしての経験では社内風景とプログラムのコード以外に大半は社内劇や営業活動で見かけた関係者たちの想像であり、退職してからのウェブにぶちまけたあとの世界の動きなんてのも完全に想像になる。被害妄想と思われるかもだが、明らかに自分が関与していて不利益を受けていると見て取ってよい跳ね返りの結果なのだ。

 そもそも、家で独りでプログラムも打ち込んでいる。家族は下の階に親父がいて、親父も息子の名が上がるよりは自分の手柄にしたいと思うタイプの人間だ。姉と義兄は俺がゲーム会社に勤めたという噂を聞きつけ、コピーをよこせと迫り、義兄側の親戚にファイルを配って「あんなもんピッてコピーすればできるのよタダよタダ!儲かっているんだわ!」と言いふらす始末。自分が貴族系の家系で、労働者の身分となり、経営者や権力者である親族に俺の理解者はいない。他の親戚も含めてだ。

 そして理解者に思えたゲーセン関係の遊び仲間は同情を示すことで俺が落とす少額のカネが目当ての卑しい人々であるのだろうな、ということが裏切られたというより信じて裏切ったのではなく初めから裏と表を反対に見ていただけなのだと思うに至った。

 そうすると有料で売られているゲームを無料にして、その分だけ支出が減って家計が助かり市民のためになると思っていても、実は日本国民は全て働いているわけではなく、旧貴族や経営者や権力者の子供など遊んでいる人から幾許かの金を取っておもちゃを売ることで元々仕事の無い人がゲームを作るという労働を得ているという考え方に立脚するとしたら、タダで配るのは良心ではなくお門違いなのだろう。

 しかしメディア曰くゲーム機の販売台数は国内一千万。一億二千人4人世帯3000世帯とみると、実に4家族に1家族は遊びにゲーム機を買う計算。ホントにそんなに多くの人がゲームで遊んで、そしてゲーム作りが一大産業であるなら、だからして出発点に戻ってゲームクリエイターになりたい、そうなったことを広告してヒーローになれるとそう考えていたのではなかったか。

 RPGはOSS開発して、それでも有料販売すれば売れるだろうか、と考えると、今既に売れているものなので、製法は秘匿して売れ行きを邪魔するようなことはすべきではないだろうと思う。敵か味方かと言うと敵だと思っている相手に攻勢に出て勝てる算段がまだ無いのである。戦うとしたら、誰が味方になってくれて、何が勝利条件になるのか。「ちょっとお手前を披露しよう」というのは利害のために裏切られる可能性が高い。


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