バーチャファイター2養老本はどうして偉いのか

 いやね、人生色々と遠回りしております。近道を選んだつもりが意外と遠い。

 バーチャファイター2の頃はその面白さが映像以外には分からず、ちょっと遊んでスゲーというかここまでやるのは反対にバカだなぁ、くらいに思っていましたが。

 それで若い頃の経歴は何度も語っているので省いて、23歳ごろですかね。ストIII3rdの遠征で米ネブラスカに行ったのとVF4はじめたのどちらが先か記憶は曖昧なんですが、まあカプエス2の日本の公式全国までカプエス2やって、終わって燃え尽きている俺にゲーセン店員の池ちゃんの誘いで初めてのバーチャ4が六段のZEROアキラさんとのタイマン対決で「やってみて」と言われて、100連敗したんですよね。

 それで1回の対戦で経験値が入り十級から、連敗だけで九級リーチまで行った。

 結局100連敗で諦めて、隣の台で九級の同段から入ったら稼働時期に三段まで上がったのですが、その頃に「四段はプロ」という風説があって、まあ将棋界でプロ棋士が四段からなのでそれになぞらえているのだと思いますが「四段には上げてやらない」という圧がサラリーマンバーチャの俺の周りにありました。ZEROアキラの件を笑っていたものでも、俺が三段になったころまだ初段くらいのものも多く、そもそも三段の同段を見つけないと同段戦をして四段に上がることが出来ないので、ゲーセンから三段がスッと消えて探しても見つからない、四段に上がりようが無いという感じでした。

 まあケータイとかクルマがあると、探して追いかけ回して対戦するという事が出来るので、地下鉄とか鉄道と徒歩のサラリーマンが笑われているのは分かりました。

 そう思うとですね、まあ今ZEROアキラともう一度やるとというと六段なわけで、普通に勝ったり負けたりすると思うんですが、ジャンケンのようなゲームにバグ技の攻略法があるバーチャ2でバグ技を使う使わないで強い弱いがあるのは何となく分かるんですが、普通にボタンを押して出る技同士の掛け合いでも、相当に腕の差が出る。それがどういう仕組みなのか、ゲームなら負けん!という風にそれが例えばコナミ音ゲービートマニアでも挑んだように、ゲームプログラマー志望者としてやらねばならないって気負いはあの頃からメチャメチャあります。今もあります。

 んでまあ、VF4は結局ゲーセンからPS2版が出て家庭用で十段とか覇王になるわけですが、そうなる前にゲーセンに行かなくなってネットを見るようになって、掲示板に「バーチャ2の頃にバーチャファイターマニアックス2を読んだかどうかで差が出ている」という書き込みがあったんですよね。この話もブログでするの二度目ですが。

 VF4の攻略本は三冊ほど読んで、それで何故にいまさらVF2と思いましたが、情報が無いので愚直に買って読んだんです。まあ4になって今更ではありましたが2の頃にここまでやってから3とか4で競っているところに割り込んで勝てるでも無いだろうとは今なら分かるんですが、半分は期待外れでもう半分は養老孟司先生のお説教。

 ファミコン通信の編集者がバーチャ2の対戦を極めんとして、分からない事を偉い先生に訊いてみて、そして反対に「それはあなたたちの仕事でしょ!」とお説教をもらって帰る、そのお説教には俺の知らない哲学観とか、深い洞察がチラッとありました。

 それから考えると、まあ我儘な話ですよ。十段のカードをネットで自慢して、コピーとか捏造じゃないのかって簡単な嫌疑にムキになって別の証拠の取り方を考えるって、そんなもん無料ブログでやってんだから、ただ民度が低いだけなんです。その通り。

 けど、じゃあ有料ブログにしたら野次は来ないのかって、そりゃカネ払わないと読めないんだから野次の飛ばしようも無いのはそうだけど、誰からも読まれないところで自伝を書いても意味がないってのも思うところを人に伝える機会損失だとも思いますね。

 それで時は流れて、バーチャの事は忘れてももう二度も養老孟司先生との出会いがあるんです。正確には1回はバーチャの前で、通っている書店の入り口に「バカの壁」と書かれた本がビシッと並んでいて、その著者が養老孟司でした。読まなかったけど。

 そしてもういちどは、医学の勉強を始めて、生理学、生化学をやって、それから先輩であるお医者さんにアドバイスをもらい薬学、細菌学(最近流行らないので微生物学に名前が変わった)と栄養学をやって「何でやってないねん?」と後から基礎であることが分かった解剖学をすることにして、その本を探してからようやく養老孟司先生が解剖学の権威であったことを知ったのです。

 そう、それでもういちどバーチャファイター2から自分がいちばんやったバーチャ4を思い出して、先日ふとした拍子でまたやり出したのです。その時にデータは色々と消しました。ビデオずっと回しとけとか、それはそれで正論ですが、こちらにも手間や置き場に費用の問題もあり、だいぶ悩んだのですが、民度の問題てのは多分正解で。

 けど低いと言われる民度の問題に際して、自分も民度は低くなったと思います。たとえば百貨店とかの接客が丁寧なのは、民度の高い人を騙して買わせるために接客の教育を受けた人の接客であって、相応に高く、品物が同じなら接客よりも値段が安い方が良いみたいな価値観で生きて行かないと、昔の大金持ちの坊ちゃんではなく並みのサラリーマン程度の収入では到底やっていけないのです。そうすると、並みの生活で基準となる費用対効果とかを勉強して、安かろう悪かろうではなく安くておいしいものとか、栄養があるものとか、出されたものを据え膳食わぬは男の恥みたいな価値観ではなく、こっちからスーパーに買いに行って、その日ごとに並んでいるものから安くて栄養のあるものを選び取って買いださないと暮らせないわけですから。

 そうなると、自然と学校の勉強とは違うかもだけど、勉強するようになるんです。

 その中で、あらためて人付き合いも考え直さないと、一見してお金持ちの遊びグループに混ざっているようでも、実は所作を真似ているだけの「おごってちゃん」はいて、俺は俺でそれは排するべきと考えていたのですが、何とその「おごってちゃん」の化身のようなプロ奢さんが「値段を下げると民度が下がる」という話を持ち出していて、そりゃ百貨店の接客と同じで、おごってちゃんなりに弁えている何かがあるから、金持ちに気に入られて奢ってもらえる。

 そう考えると、バーチャ4の頃の俺は大した金もないくせに「奢ってやる」人でしたね。でもそのカネ、自分で稼いだなけなしのカネなのよ。奢っちゃダメ。昔の自分に言っても聞かないから、こうして今の自分を晒してどこかにいるかもしれない昔の自分のような奴にアドバイスしてるつもりですけど、だけど読んでわかる前に読まないよね。

 まあ、こんだけ時が過ぎてみてから、バーチャファイターの稼働前には鈴木裕開発室長が「用務員のおばあちゃんでも楽しく勝てるように」PKGの3ボタンでPを連打するだけで三段コンボが決まるゲーム性でリリースしたという事でしたので、そのゲームに対戦で100-0の差が付くほどの奥行きがあったというのは裏返った意味で意外でした。

 そうさね、取っつきやすくて奥が深い。ゲームの理想だけど、VF4はまさにその要件を満たしているかも知れないなと。VF2の頃に攻略した人々が養老孟司先生に質問に行くくらいですからね。けど質問って、問う側にも賢さがいるのよ。頑張ろう。

 まあ、養老本に含みを持たせる前に多少のネタバレをしておくと、キャラ別の技表が本の大半です。PKGと8方向レバーの組み合わせで各キャラに百近い技があるのよ。

 だから、勝とう勝とうと前のめりに考える前に、色々の技が一体どんな時に決まるのか全部決めてみようとか、勝ち負けより広く構えて技を出してみて遊ぶという事をたくさんしてみた方が、ゲームが広くなる。その広さを持ってしてみて、再びゲームとしてどう勝つか考えたときに、俺なりにゲーマーとしてノイマンゲーム理論までさかのぼって勉強したことが、ちょっとずつ効いて来る。

 勉強してノイマンゲーム理論に行き着けない人はネット検索でコスティキャンのゲーム論とかを見つけてそれを「はてブ」して偉そうにコメントを付けて語る。

 ああ、昔の俺らの事ですね。まあ俺が教える側なのかとお怒りの方もいらっしゃるようですが、民度の低いとされるネット掲示板の書き込みに毛の生えたもの程度でも、罵詈雑言に埋め尽くされるよりは少しはマシなものを読ませてあげたい、というお節介もあるかもしれません。無料ブログで28年やらせてもらっております。


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