「ゲームクリエイターになって一発当てる」みたいな感覚の一発って、本当に「ぷよぷよ」の事でしかないと思う。
専門学校を出てメディックス社でバイトしてパソコンゲーム業界の一端に幻滅した後に派遣SEとなり35歳、京都の制作会社に社長の伝で紹介をもらい、梅田さんという方の会社を通ってクライアントはスクウェア・エニックスで関わったのは超売れ線RPGのスマートフォン移植。この頃の俺は貧乏していて、まあ今でも金持ちかどうかは分からんが、スマホの時代にまだNECのガラケーを使っていた。スマホの出がけ、GBAのゲームをスマホに移植するのは急務で儲かる見込みのある仕事だったのだ。
んで開発チームは8人、GBA版のC言語のソースコードがSE社から提供なのか上層部が何かの工作をしてかっぱらってきたのかは知らないが、あった。コードを拝むように読み込んだ。しかし場所は京都で社内には自分が所属する開発チーム以外にテストプレイ担当の華やかな女性陣がいて俺の勤めるビル以外にも同社ビルが点々とあり総勢200名。100万本売れるソフトなのだからたくさんもらえると言って、しかし自分のもらった分を売上と比較すると1:99くらいだなぁという話を漏らした。それは関わる人の反感を買ってしまった。
京都は左が強く、100万本の売り上げが見込めるなら、相応に仕事を分散してばらまく体質。この頃の俺はもう「1億くらいよこせやこら」みたいな勢いでタクシーに乗り、京都の町で寿司にカクテルに何とか牛ほほ肉の赤ワイン煮込みとか、とりあえず町にある高そうなもんを片っ端から食って、もっともっとという贅沢を探した。
そんだけやっても、1億円は行かず月給は言わないが、驚くほど普通の額でお釣りが来たのだ。お釣りが来たってのは給料もらって京都で贅沢してお釣りが出たって意味。
他のスタッフも弁当とかではなく、京都の町にある飲食店でランチして、マンガ読んで競馬に夢中の人や、PS3と小さいテレビを会社に持ち込んで、N社よりかと思いきや敵陣視察みたいな名目で好きなメーカーのソフトで遊んでいた。
そう、今思うとあの時の働き方でも、会社勤めの枠の中では最高に贅沢だった。
それでも上を見ると、梅田さんはいくらくらい紹介料をもらっているのだろうとか、開発会社の社長さんはと想像が膨らみ、ついに民放から社長さんの自宅にカメラが入った。娘さんが留学してフランス料理が家で食えるらしかった。会社で開発を請け負ったゲームは類型2000本。大作RPGと言っても色々作った中の1本として流れ作業で過ぎ去ってゆく。
それから俺は独りで自宅でゲームを作り始めたわけだが、初学者にどうやったら出来ますかと聞かれると、学校でプログラミング習ってそれから就職して会社のコードを読んだ時期があるので、そこを会社が守秘してしまうと就職機会の無かったものは続きを学びづらいわけで公平を期するという事でOSSとしているが、数は伸びていない。
んで、なんで「ぷよぷよ」の話になるかというと、開発工数と単価と数量を比較した時に、最も少ない工数で最も利益が見込めるゲームであるからだ。
ただ、ヒットの下地には任天堂にマリオ、カプコンにリュウやロックマンがいたように、ぷよぷよやアルル・ナジャがいないで本当にテトリスレベルのブロックだけのぷよぷよで流行ったのかというと、俺これ近いことやってみたけど運ゲーというよりは、下地になる細かい部分と支えてくれるファンの力はただの求心力ではなく、駒かいそれまでの仕事への信頼だと思うようになった。
そんでも、独立してやることそれ自体には夢を追う意義があって「あー、だめだったね」となってから、今があるわけで、あの頃の方が良かったように後から思えても、あの頃にはあの頃で今の俺みたいになっている人に幻想を見ていたわけであって。
まあ、関わったけど俺の仕事と言っていい仕事ではないし、俺の仕事と皆が認めてくれる範疇の仕事でしっかりもらえるようにならなきゃね、とは思うが、そうではなくどうにかメシと身の回りを何とかして、趣味を続ける創作界隈があるから、ヒットなんてのはある意味では仕事の集大成なんだけど、全員に公平に配分されるわけでも無く、ただ会社に属して平等にお金の金額を割ってばら撒かれているのを公平と承諾してもらって働かないと、まだまだ独立してしっかり出来ていないなぁ、みたいな。
その辺が分かって来ると、自分の事はそこまでで、ネットでの情報の交錯は事故みたいなもんで、何か言いたげな相手方さんも多分何か勘違いしていらして、世の中事故や通り魔で亡くなる方もいることを考えると、まあこうして自撮り付きは危険もあるかもだけど、これも勇気を出してやってみて、匿名とか名前の一人歩きよりは良かったと思っているのよ。
音楽業界も、やっぱレコード会社所属が公平の分け前をもらえる足切りラインなんだろうなと思うと、まあニコ動は恐らく再生数とか準拠でもらえる分が変わる実力社会なので、実力マウント以外の工作活動もあるかもだし、出るというほど出ているつもりはなくとも、目立つものが叩かれるのも、それ全員が叩いているわけじゃなくて、叩くの好きな人に見つかっちゃったくらいのことだと思うようになったんですよね。
見つけてくれ!俺を見つけてくれ!そう思うとやっぱ下積みのプログラマって目立たなすぎる仕事で出世しても目立たない領域だから、下積み積んだと言っても別業種になる事を考えると、まだまだ転生してスライムとして頑張っているだけかも知れんな。
