太っちょの金持ちボンがいつの間にかガリ勉になったんですよね。
それはママの言うことを聞かないからママがお仕置きにおかずを不味くしてきたから。
牛乳が好きでよく寝て骨は丈夫で身長は伸びたんですけど、ガリガリだった。
それで一人暮らしをはじめてから自分の好物がことごとく栄養価が少なく、それはご飯が好きで味付けの濃いものでご飯をモリモリ食べる子だったのが、ママが栄養のないおかずの味付けを濃ゆくして栄養のあるものは長い食卓のママとパパの側に置いて先にパクパク食べてしまったんですよね。これ、田舎の常識的なもので母親の育った滋賀県ではコンニャクを甘辛く炊いた料理があるんですよね。それときんぴらごぼうとかをおかずに出すの。
それが分かってきたのは貧乏だった友達がラーメンの食べ歩きばかりして油で太ったという話とママがいなくなったから外食が増えてマクドナルドでダブルチーズバーガーばっかり食べて、気がついたら太っていてそれから栄養について勉強したんです。栄養について勉強して健康になったと言いたいけど、好物ばかり食べてガリガリの反対で太り過ぎで糖尿とか痛風になるでと言われてブレーキをかけた感じが正解なんですよね。
そんで何だっけ。そうそう、高校までは進学校だったので同級生には真面目に勉強して国公立に進んだのが何人かいるんですけど、気づけばそちらとは疎遠になって、自分の周りにはいつしか出来ない子が集まっていたんですよね。そのグループの中では自分は稼いでいる方だったので、たかられて奢ることを公平だと思っていた時期もあるんですよ。
けど、仲良い友達に奢るというのと公平ってのは別だってことはソフト専門のIT企業からハードウェアや機械全般を作る工場に転勤してから、ソフト部門のインテリはあんまり吸わないタバコを工場に何箇所かある喫煙所で色々の仕事をしている人と一緒にプカプカやりながら、外の友達に奢るより一緒に働いている人との役職の違いによる給料格差とかから考え直したの。
タバコ1本20円、コーヒーが紙コップの自販機で70円、自分が飲むエメマンが当時120円。ゲーセンで餓狼伝説スペシャル1回100円。そんで俺が趣味でゲーマーブログをしていて、格闘ゲームでは勝ったり負けたりで、勝っているゲームの攻略法をネットに書けばみんなが強くなってみんな公平になると思っていたんですよね。
その時は自分とネットは遠いところでつながっていて、自分の世界とネット攻略の読者の世界は別世界で、自分は自分の世界で勝ち続けて、ネットで攻略を読んだ人はその人の世界で別のグループを作って関係のない世界に別の小さい山が出来て、みんなでお山の大将になれるみたいなこと考えてたんですよね。それが現実には自分の世界の負け役も俺の攻略を読んでいて、ひとつの台を皆で奪い合う格好になってきたんですよね。
ここで極論を言うと、もし俺が完璧な攻略法を編み出してブログで伝授できて、五分五分になると引き分けか勝ったり負けたりの五分五分で、場代は半々になり、ゲーセン丸儲けになるんですよ。そうなるだろうな、と思った時に俺はゲーセンを持っているセガの株とか遊んでいるゲームのカプコンの株とかか買って、ひとり勝ちを目論んだんです。その作戦自体は成功で、のちに別の失敗でまた損するんですけど、まあその時はひとり勝ちだったわけです。
これは麻雀でもだいたいひとり勝ちで、相手がいなくなって知り合った人と高いレートで打って負けたり、馬券をAIで予想したものを買って小銭を稼いだりもしたんですけど、それも競馬の極論を言うと、全員が当たり馬券を的中させるとオッズが0.8くらいになっちゃうんですよね。分からない人は競馬の勉強をしてください。馬券はハズレた人の総額からJRAと国が2割徴収して、当たった人に配当をするものだから、全員同じくじを買って当たったら投票額の8割しか返せないんですよ。まあ、もし全員同じくじを買ったらレースで騎手が外せば全員ハズレでJRA丸儲けになるのかも知れないですけどね。
そしてそれを突き詰めていくと、世の中は農業工業物流サービスとかで回ってて、作られる農畜産物の量からそれがいくらで売買されようが、人々の腹に何が入るかと言うと生産された定量からの分け合いになるんですよ。
賭博は余ったお金の再配分のためにあるもの。それに公益性があるのは国庫に何割か入って公益サービスに転化されているからなんですよね。つまり公平ってのは全員の和から再分配のためにいくらか減らした分しか分け合えない。
そして俺の今日の昼飯はどん兵衛のきつねうどんなんですよね。週に1回はそれを食う。もちろん、良いもの食う日もあるんですけど、金銭感覚や体調をリセットするのに1食はカップ麺なんですよ。近所のスーパーの半額弁当とかも数に限りがあるからね。賢い選択はそうでない選択をしてしまう人と裏表の関係にあるから。
