最近の「モンハン自慢」のポイント

「ゲームというのは漫然とした時間の使い方である」という説がある。

漫然とは特に目的もなくダラダラと時を過ごすという意味だ。

俺はそれに対抗すべくハイスコアやクリアタイムという目的を持ってゲームすることが有意義であるという説を打ち立ててきた。格闘ゲームでも強いやつを求めて戦っていくスタイル。これこそが重要。ゲームは漫然でない!有意義なのだ!(これで勝ったつもり)

しかし、そうして勝った気でいると「もともとゲームって退屈な時間を楽しくするためのものじゃね?ゲームで競うとか本末転倒やし」という論理の持ち主が現れた。同時に「モンハン1000時間やった」がネットでブームとなった。だいたい、プレステのCD4枚組ゲームファイナルファンタジーVIIのクリア時間でも78時間とかである。それをたかだかPSPUMDディスク1枚のゲームで1000時間も遊ぶ。

この、特にルールを規定して始めたわけでもない自慢を競技の角度を変えることで全く違う点からマウントしてくる感じ、理解力のないゆとりが働き者世代から見たら羨ましいみたいな変な負けている感にさいなまれ、俺は苛立ちを隠せなかった。

モンハン1000時間だけやったら電源つけっぱなしで1〜2ヶ月放っておけば良いと反論するものも現れたが、1000時間マジメに取り組んでいたとすると、それはもう自慢のオンパレードが詰まっているのである。クリア回数、ハンターランク、闘技大会のタイム、武器防具の強さ、オンラインフレンドの数などなど、とにかく「そこまでやるか」という圧。

それで「モンハンはクリアしてからが勝負!」みたいな人が自慢していることと言えば冠モンスターなんですよね。冠って何?食べるやつ?という古いボケをはさんでみても誰も受けないこのご時世、負けを承知で俺もモンハンクロス後追いでもっとやりこんでやるよ!

そうしてプレイすること40時間、自分のギルドカードを眺めていると、何と!見つけた!これが1000時間の人が良く自慢の種にしている王冠というやつではないのか!

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このドスマッカォのサイズのところに付いている小さな銀の冠!

俺もドスマッカォ銀冠プレイヤーになっちまった!

モンスターのサイズはランダムで増減するから最大サイズって言っても運良く大きいの引くまでパチスロ回すみたいなゲームじゃないのかなと思ってたけど、そこを目標にしちゃうと運ゲーだけど、モンスターをなるべく早く何度も倒すことを目標にして求道的にやりこんだものが通過儀礼的にいつのまにか取得している勲章なんだと分かった気がした。

「モンハン1000時間」というパワーワードだけが独り歩きして「アンタ、何時間やったん?」「50時間かな」「ちょっともう、お母さん買ってあげたんだからアンタも1000時間くらいやり!」と言われて泣く泣く毎日モンハンをした、みたいな話でなく、クリアした後も目的意識を持って1000時間続けた人は偉いのかもなと思ったのでした。

まあ、たかがゲームとは言え漫然とってわけでも無いってことを最後に繰り返しておきたいです。


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