ドラクエが何処か当たり前という前提を捨てる

 まあ俺のブログと言うとストリートファイターIIターボで国技館93にも出たわけで代表して公報しているけど別にカプコンの人でもない。

 その説明を20年も同じ内容も繰り返してしてきたのは何故かというとストリートファイターに強いと言ってもどういうことなのか分からない人が多く、対してドラクエで強いというと誰しもが明白に「レベルが高いだけでしょ」という。

 レベルが高いというとラーメンならラーメン屋チャーシューが上手いかばんや靴だとブランドもの、仕事ならデキる人、クルマなら高級車。レベルが高い「だけ」とはどういうことか。そりゃコンピュータのメモリ上でレベルの数値がピピッと高いだけ。

 

 ではそのレベルというのがどういうシステム化と言うと、お城や町から野山に出て歩いているとエンカウントといって、怪物と出くわす。はじめは一番弱いスライムだ!

 そして戦闘になると、勇者のHPが0になって負けるか、敵のHPを0にしてやっつけるか、たたかう、にげる、ぼうぎょ、じゅもん、どうぐ等のコマンド(命令)を選んで、その選んだ行動の行く末をひと通り見守るのが1ターン。旅立ったばかりの勇者だとスライムでも一撃とは言わず、たたかう、ダメージを与える、スライムからもダメージを受ける、また、たたかう。でHPを消費して戦闘に勝ち経験値EXPと所持金GOLDを蓄積する。

 HPが少なくなると、町の宿屋で眠りHPを回復しないと、連続戦闘でHPが無くなるとスライム相手とはいえ死んでしまう。しかし宿屋に泊まるとゴールドは減る。ここで残るのが経験値EXPである。

 EXPが蓄積されるとレベルが上がる。HP、ちから、すばやさなどのパラメータが上がり、HPが多くなると戦闘で食らって良い回数が増える。ちからが上がると与えるダメージが増えて怪物を倒しやすくなる、すばやさが上がると守備力が増え受けるダメージが減る。

 こうなってくると、宿屋に泊まる回数が減りゴールドが貯まり出す。そうすると町の道具屋で棍棒より強い銅の剣や皮の盾などを揃えて、戦闘はますます有利になる。

 その上で、スライムに襲われても無事に帰って来られる移動距離が増え遠くに旅できる。遠くに旅すると新しい町や強いモンスターが、さらにその先には何が待ち受けているだろう。

 もちろんドラクエには町の人との会話がスパイスとなり、謎解きの要素もある。しかし、その冒険の旅は移動と戦闘であり、このレベルアップシステムが大きな特色だ。

 これが国民的RPGドラゴンクエストの「当たり前」なのである。ゲーム的思考と言うと、マリオのように飛び跳ねるのではなく、町ゆく人をレベルで捉え、経験をEXPとして持ち金はゴールド。そういう世界観を世界や社会に対する色眼鏡のようなもので投影しているのがゲーム世代なのだろう。


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